10月28日(月)、第37回東京国際映画祭が東京・日比谷で盛大に幕を開けました。世界各国から集結した豪華なゲスト陣228名がレッドカーペットを歩き、華やかな衣装で観客を魅了。国際的な映画交流の場としても注目を集め、日比谷の街全体が映画祭の熱気に包まれました。
162メートルのレッドカーペットを豪華ゲストが彩る
会場の東京ミッドタウン日比谷から日比谷仲通りにわたる162メートルのレッドカーペットには、オープニング作品『十一人の賊軍』の監督・白石和彌や出演者の山田孝之、仲野太賀ら10名がトップバッターとして登場し、会場は一気に盛り上がりました。また、映画祭のフェスティバル・ナビゲーターを務める女優の菊地凛子が現れると、集まった観客から大きな歓声が沸き起こりました。続いて、亀梨和也(『外道の歌』)、松坂桃李(『雪の花 -ともに在りて-』)、米倉涼子(『劇場版ドクターX』)など、日本を代表する人気俳優が次々と登場。海外からは中国の俳優チャオ・リーイン(『チャオ・イェンの思い』)、台湾の映画監督・シルヴィア・チャン(『娘の娘』)らも参加し、まさに国際色豊かなレッドカーペットとなりました。
今年の映画祭には国内外から報道関係者173名が駆けつけ、レッドカーペットは多くの観客とメディアで熱気に包まれました。レッドカーペット後のインタビューでは、菊地凛子が「東京という独特な都市の真ん中で、映画を愛する多くの人々に囲まれてこのレッドカーペットを歩けるのは本当に素晴らしい」と語り、会場の温かい雰囲気を満喫した様子を見せました。
©2024 TIFF
オープニングセレモニー:音楽と祝辞で彩られた開幕宣言
レッドカーペットに続いて、東京宝塚劇場ではオープニングセレモニーが開催され、Virtual Singerの花譜-KAF-がオープニングアクトとして登場。花譜はドラマーの大井一彌、琴アーティストのLEO、バイオリニスト兼シンガーのサラ・オレインらと共に圧巻のパフォーマンスを披露し、観客を魅了しました。
さらに、武藤容治経済産業大臣からの祝辞や石破茂首相のビデオメッセージも放映され、映画祭が果たす国際的な役割や日本のコンテンツ産業の意義についてのメッセージが寄せられました。石破首相は「日本のコンテンツ産業のさらなる発展のために、次世代を担うクリエイターの支援や取引の適正化に政府として取り組む」と述べ、映画産業発展への強い意志を示しました。
©2024 TIFF
フェスティバル・ナビゲーターの菊地凛子とコンペティション審査委員長のトニー・レオンの挨拶
続いて、映画祭のナビゲーターを務める菊地凛子が登壇し、「映画を通じて多くの人々と繋がることができるこの映画祭に関わることができ、心から感謝しています」と述べ、映画の力を通じた交流の意義について熱く語りました。また、今年のコンペティション部門の審査委員長であるトニー・レオンが「この映画祭の審査委員に選ばれたことを光栄に思います。ベストを尽くします」と抱負を述べ、審査に対する意気込みを語りました。
オープニング作品『十一人の賊軍』が映画祭の幕を飾る
オープニングセレモニーの最後には、オープニング作品に選ばれた『十一人の賊軍』の監督・白石和彌やキャストの山田孝之、鞘師里保が登壇し、映画制作の裏話や作品の見どころを語りました。白石監督は「キャストの皆が泥まみれで撮影に臨み、現場で必死に演じてくれました」と作品に込めた情熱を伝え、山田孝之は「現代に通じるテーマが込められているので、多くの方に共感していただけるはずです」と話し、観客に期待を寄せました。
映画祭チェアマンの安藤裕康による開会宣言が行われ、開幕イベントは大きな拍手と共に締めくくられました。今年は昨年よりも多くの観客が訪れ、開催初日から大いに盛り上がりを見せています。
映画祭開催概要と今後の展望
今年の東京国際映画祭では、208本もの作品が上映予定であり、うち43本が女性監督の作品です。男女共同監督作品を含む女性監督作品の割合は21.9%で、ジェンダーバランスの推進にも積極的に取り組んでいます。開催期間は11月6日までで、日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で多彩な映画が上映され、各会場で様々なイベントも予定されています。
第37回東京国際映画祭は、映画文化の継承と発展、そして新たな国際交流の場としてさらなる発展が期待されています。
第37回東京国際映画祭
開催期間:2024 年 10 月 28 日(月)~11 月 6 日(水)
会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区 公式サイト:www.tiff-jp.net
©2024 TIFF