2月5日、Netflix映画『ちひろさん』完成披露舞台挨拶が都内で行われた。イベントには主演の有村架純さん、豊嶋花さん、嶋田鉄太さん、vanさん、今泉力哉監督が登壇した。
月刊漫画誌『Eleganceイブ』(秋田書店)で2013年から2018年にわたって第一部が連載された傑作漫画『ちひろさん』を原作とした本作。元風俗嬢の主人公・ちひろ(有村架純)が、とある海辺の町の小さなお弁当屋さんで働きながら、心に傷や悩みを抱えて上手く生きることができない人々と交流し、彼女の言葉や行動がそれぞれの生き方に影響を与えていく。
役が決まった時の感想を聞かれた有村さんは「まず原作読ませていただきました。私もすごくちひろさんの世界観が大好きになって、読みながら自分が演じるかもしれないって思うことを忘れて没頭して、ちひろさんという女性の沼にハマっていきました。これを自分が演じるとなるとハードルが高いなと思いました。孤独というところをテーマにしている作品で、今の年齢で社会に対して生きづらいと思っている方や女性として生きづらいと思っている方にぜひ届けたい作品だなって私も感じて、その役目を私ができるならばすごく光栄だなという思いでやらせていただきました。自分自身のキャラクターとは、かけ離れているキャラクターだったので、そこのギャップをどういう風にすれば埋められるかっていうのが大きな課題でした」と話した。
撮影時の豊嶋さんについて聞かれた有村さんは「撮影していた時は中学生でしたが、小さい頃からお芝居をされているので、肝がすわられていて礼儀正しくてしっかりしている印象がありました」とコメント。
それを聞いて豊嶋さんは「有村さんの演技が始まると、ちひろさんにしか見えない。女優さんとして元々憧れだったんですけど、女性としても憧れの方です」と答えた。
Netflixでの全世界配信について聞かれた有村さんは「映画館で公開することと、Netflixで配信することがどう違うかって言われると、私はあまり意識はしていないんです。映画館で見ていただきたいところをNetflixで配信しましようと一緒に手を組んで協力して作るのは、この先希望のある一本になるのかなと思いました。そういう垣根を超えられたっていうのが、なんか嬉しいなと思います」と述べた。
2月13日に30歳の誕生日を迎える有村さんにサプライズで花束のプレゼントが渡された。
有村さんは「早く30代を迎えたいっていう気持ちがあったのでようやくっていう気持ちと、振り返ると10年本当にあっという間だった。ものすごいスピードでいろんな景色を見ることができた。とってもありがたい10年間でした。もう戻ってこない20代に思いをさせながら、30代を迎えられたらなと思います。より質の良い作品を届けるために、皆さんとディスカッションしながら作品を届けられたらいいな。柔軟な心を持って」と語った。
最後に有村さんは「私もちひろさんのように、孤独を愛せる女性になれるように30代を進んでいけたらいいなと思います。自分の時間も皆さん大切にしてあげてください」とアピールした。
Netflix映画『ちひろさん』は2023年2月23日(木・祝)にNetflixにて全世界配信&全国劇場にて公開。
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