スタートから今年9月で5周年を迎えた、キャラクターラッププロジェクト「ヒプノシスマイク」。3名ずつのキャラクターを擁する、イケブクロ・ディビジョン、ヨコハマ・ディビジョン、シブヤ・ディビジョン、シンジュク・ディビジョン、ナゴヤ・ディビジョン、オオサカ・ディビジョンという6区画(ディビジョン)が、ラップを通して戦い、そこで生まれる葛藤や成長が、更に物語を加速させているこの現在進行系のコンテンツは、音源やアニメ、ステージ、今年12月に二度目の公演が行われる3DCGライブなど、様々な表現形態を通して拡散しながら、カルチャーシーンの中でその存在感を確固たるものにしている。
そして9月3日から始まった8thライブは、初のディビジョン別のソロ・ライブとして開催。そのナゴヤ・ディビジョン“Bad Ass Temple”編となる「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- 8th LIVE ≪CONNECT THE LINE≫ to Bad Ass Temple」が、11月26日、27日の2日間に渡り、名古屋国際会議場(センチュリーホール)にて行われた。本稿ではその1日目をレポートする。
Bad Ass Templeのテーマカラーである、紫一色に染め上げられた会場。そしてステージはヒプノシスマイクのライブDJを務めるDJ U-ICHI(HOME MADE 家族)によるヒプマイ楽曲のDJミックスから、ヒプマイのライブダンスチームであるディビジョン・ダンス・バトルのダンス・アクトで幕を開けた。
そして波羅夷空却役の葉山翔太、四十物十四役の榊原優希、天国獄役の竹内栄治が登場し、ライブは「Survival of the Illest +」や「Hang out!」など、音源ではヒプマイのメインキャラクターである総勢18名が歌う楽曲を、Bad Ass Templeメンバーのみが歌うエクスクルーシブな仕様で披露。更にメドレーで歌うことで、ライブのスピード感を高めていった。
「てめえら!クラップしろ!宴の準備は出来てっか!」と、悪童なキャラクターの空却が乗り移ったようなシャウトで客席を盛り上げる葉山。名古屋弁で「とても」を表す「でら」という言葉が用いられた「でらすげぇ宴」では、振りを揃えた三人のダンスも含め、力強いパフォーマンスで会場を圧倒した。
MCでは、空却役の葉山は「精進無くして、極楽訪れず。全員まとめて拙僧が導いてやる」、十四役の榊原は「闇夜に輝く黄金の宝珠のごとく、我が暗晦を照らしてくれようぞ」、獄役の竹内は「俺には嫌いなモンが2つある。ひとつ、趣味の悪いネクタイピン、ふたつ、金にならねえ仕事だ」と、それぞれのヒプマイで演じるキャラクターに沿っての挨拶で客席を沸かせる3人。そのままキャラクターごとにソロを取るパートに展開し、まずは竹内が「If I Follow My Heart」を披露。シティポップ的なドライブ感のあるトラックとシリアスな歌詞、そして竹内の太い声が絡み、軽さと重さを混在させた楽曲のカラーが印象に残る。ヴィジュアル系バンドのヴォーカルという役柄の十四の歌う「Violet Masquerade」は、ゴシックな色合いの楽曲を、榊原が芝居がかった歌声で歌い上げるシアトリカルな構成。そしてメッセージと擬音(オノマトペ)が交差したラップが、複雑なビートの上に乗る、SOUL'd OUTのDiggy-MO'が制作を手掛けた唯一無二の楽曲「そうぎゃらんBAM」を乗りこなす葉山と、三者三様のオリジナリティを楽曲とパフォーマンスでも表現し、ソロパートを魅せた。
DJ U-ICHIのBad Ass Temple楽曲DJミックスとディビジョン・ダンス・バトルのショーケースに続き、この日のライブゲストであるnobodyknows+がステージに登場。会場である名古屋を代表するユニットであり、20年以上の活動を誇るベテランユニットは、一曲目の「HERO'S COME BACK!」から一気にリスナーのハートを掴む。そして2004年の紅白歌合戦でも披露され、今年は「THE FIRST TAKE」のパフォーマンスを通してリバイバルヒットを果たした「ココロオドル」のパフォーマンスで会場を更に盛り上げた。
Bad Ass Templeとnobodyknows+によるMCでは、nobodyknows+が制作を手掛けた「Bad Ass Temple Funky Sounds」の十四パートはcrystal boyが手掛けたことなど、制作の裏話などが展開。そのままnobodyknows+も参加での「SUMMIT OF DIVISION」を披露され、会場の一体感は更に高まっていく。また「Bad Ass Temple Funky Sounds」では、nobodyknows+の放った熱気を吸収し、更に倍加して吐き出すようなパフォーマンスを見せるBad Ass Templeメンバー。声援は出せないが、その代わりオーディエンス全体が手を挙げる姿からも、会場の興奮が伝わるようだった。
「まさか、みんなで名古屋でライブできるとは思っていませんでした。みなさんと一緒に、名古屋でBad Ass Templeがソロでライブできていることを、嬉しく思っています」(葉山)
「とてもとても楽しいです。ここに立って、皆さんが来てくださって、見てくださっていることで、胸が一杯になりました。楽しさをありがとうございます」(榊原)
「愛知出身なので、センチュリーホールはずっと名前を聞いてた場所だから、そこでライブができるなんて嘘みたいで感動してます。一人ひとりにありがとうと言いたいです」(竹内)
と、それぞれの言葉で会場、配信、ライブビューイングの観客に感謝の言葉を伝える3人。そして「ラストメドレーも盛り上がっていくぞ!」というシャウトから「Division Battle Anthem +」「Division Rap Battle +」など4曲をメドレーで披露し、観客の熱気は最高潮に達した。
エンディングでの竹内の「この景色を一生忘れないと思います。Day2も頑張れそうです」、榊原の「Day1ありがとうございました。とてもはしゃぎました。明日も頑張ります!」、葉山の「みなさんのお陰で幸せな時間が過ごせました。ありがとうございました。明日も楽しんでね!」という言葉からも、メンバーのこの日の興奮と、日曜公演へかける思いが伝わったDay1。Day2への期待をしっかりと高め、幕を閉じた。
Text by: 高木"JET"晋一郎
~ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- 8th LIVE ≪CONNECT THE LINE≫ to Bad Ass Temple
セットリスト~
M1:メドレー
Survival of the Illest +
ヒプノシスマイク -Glory or Dust-
Hang out!
M2: でらすげぇ宴
M3: R.I.P
M4: If I Follow My Heart
M5: Violet Masquerade
M6:そうぎゃらんBAM
M7: One and Two, and Law
M8: 月光陰 -Moonlight Shadow-
M9: Young Gun of The Sun
DJ & Dance Bridge
DAY1 GUEST ACT「nobodyknows+」
M10: HERO'S COME BACK!
M11: ココロオドル
M12:SUMMIT OF DIVISIONS (8th Live ver.)
M13: 開眼
M14: Bad Ass Temple Funky Sounds
M15:メドレー
ヒプノシスマイク -Division Battle Anthem- +
ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- +
Hoodstar +
CROSS A LINE
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https://abema-ppv-onlinelive.abema.tv/posts/37433113
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