ディストピアな音楽性と現代を切り取った鋭利なジュブナイル小説で注目を集めるバーチャル・アーティスト「十五少女」。
架空の地方工業都市 “カグツチ市” に暮らす15人の仮想少女たちが、今を生きるために未来を犠牲にしたり、未来と引き換えに今を犠牲にしていく様子を通じて、多感な時期に誰しもが感じる “未熟な青い絶望” を共有する “音楽” × “仮想世界” プロジェクトだ。
バーチャル・アーティストとして、今夏、6曲入りのE.P.「ASTRONOTES」を発表したばかり。大人になり切れない自分だけが現時点に取り残されていくような感覚で過ごす青い夏の感傷をつづったシネマティックな本作は、エモやパンクといったロック界隈からも高い評価を獲得した。
そして、本日、その延長線上で得る切ないメッセージを込めた新曲「八月三十二日」がシングル・リリースされた。
「八月三十二日」Teaser映像:
子供の象徴である夏休みにあったらいいのにという延長願望を「8月32日」という実在しない日付で標榜したタイトルには、『社会に出る(大人になる)直前にほんの少しだけ与えられた執行猶予』という意味が込められている。
夏の終点……あの喧騒が嘘のように静まり返った浜辺に打ち寄せる波の音と、弦楽器のみで構成されたトラックに乗せた「この夏を越えたら、きっと無軌道にはしゃぐのも少しうるさい音を出すのにも怯えて、街に溶け込んでいく」という青春の終わりの悟りと諦めに満ちた歌詞が、心の青い部分にグサリと突き刺さる。
十五少女本人が歌唱するバージョンとは別に、Spotifyの「RADAR: Early Noise 2022」にも選出され、切なさを纏った中性的な歌声で人気を博す『菅原圭』が歌唱した「八月三十二日(葉月ケイの場合)」も同時にリリースされている。叫びにも似た独創的な表現は、淡い絶望を歌う楽曲世界の中で深淵を切り裂く一筋の閃光を感じさせてくれる。
「八月三十二日(葉月ケイの場合 / CV:菅原圭)」Teaser映像:
また、昨日には、「ルヴォワール」や「キングレオ」シリーズの『円居挽』が執筆を手がけた前日譚小説(講談社による各キャラクターのバックボーンを描く連載)の最新作も公開された。
「伊田知リンの場合(前篇)」:
https://tree-novel.com/works/episode/4ea1381cfbe666a1a0aca9a67733c9ce.html
第1弾で描かれた“ある事件”がきっかけで自分が『特別』と『格別』をはき違えていたことに気付き、ひきこもりがちな新進気鋭のボカロP/LeoNaの元に、まるでエイリアンのように話の通じないリンが現れる。事件の真相に迫ろうとするリンを拒みながらも、少しずつ社会との接続を取り戻していくLeoNaは、奇しくも、十五少女の物語で核となっている『大人バス』の正体に、ほんの少し近付くことになる。
インフォメーション
「八月三十二日」本日リリース
DL/Streaming:https://15shoujo.lnk.to/August32nd
「八月三十二日(葉月ケイの場合 / CV:菅原圭)」同時リリース
DL/Streaming:https://15shoujo.lnk.to/August32nd_Kei
十五少女 / PROFILE
大人になる瞬間があるって信じてるのは、子供だけだ。
15人の仮想少女が紡ぐサイバーパンク・ジュブナイル。彼女たちが生きるのは、このセカイとよく似たまた別の世界。あちらの世界で大人になるためには、子供都市行きのバスに乗らなければならない。彼女たちがこちらのセカイで歌う理由はまだ明らかにされていないが、音楽アーティストとしては“少女”という名前からは掛け離れたディープな音楽性と、透き通った歌声がつむぐ退廃的な歌詞というコントラストで耳の肥えたリスナーの傾聴を集めている。存在しないはずの時間軸でこのセカイとよく似た世界に確かに存在する“誰か”の“場合”を代弁する。それは、大仰なメッセージでも理想的な愛でもない。
最新E.P.「ASTRONOTES」:https://15shoujo.lnk.to/ASTRONOTES
Official HP:https://15sj.xyz/(プロフィールから各キャラクターの「声」が聞ける)
Twitter:https://twitter.com/15shoujo
Instagram:https://www.instagram.com/15_voices/
菅原圭 / PROFILE
一度聴いたら忘れられない中毒性の高いエモーショナル・ボイス。
中性的かつ感傷的な歌声と切なさを纏ったハイトーンが特徴的で、作詞・作曲も自身 で行うアーティスト。ほろ苦い繊細な言葉で紡がれる歌詞や、心の奥底の琴線に触れるメロディーラインによって、多くのリスナーを虜にし、圧倒的“見つけてしまった感” とインターネット上で注目を集めている。2020 年 11 月に初の配信シングル「フライミ feat. PSYQUI」をリリースして以降YouTube やストリーミングサービスを中心に続々とオリジナル曲を発表・リリース。2022 年1 月にはSpotify が選ぶ2022 年に活躍を期待する次世代アーティスト「RADAR:Early Noise 2022」に選出。オトナとコドモの狭間で揺れ動きながら“いまの時代” を 赤裸々に浮き彫りにし、感度の高いティーンやアンテナを張ったミュージックラヴァーを魅了している。
最新リリース情報など:https://lit.link/0keisugawara
Twitter:https://twitter.com/miasakana
Instagram:https://www.instagram.com/0sakana_kei/
YouTube Channel:https://www.youtube.com/c/keisugawara
・-・・ ・・・- -・-・- ・-・-・好きな物語と出会えるサイト『tree』で
十五少女の前日譚小説 / 無料web連載中
(Produced by 講談社タイガ)
街と歌。現実と虚構。セカイとあなた。
十五少女の大人バス乗車前夜。
作:円居挽 /「ルヴォワール」「キングレオ」シリーズ
望月拓海 /「毎年、記憶を失う彼女の救いかた」第54回メフィスト賞受賞
第1弾:普通の対角にあるのは、特別か/格別か 「竹虎レオナの場合」
第2弾:あの日痛みを越えるために痛みを知った 「猿飼サキの場合」
第3弾:これは、2人が今選べる、最良の生き方 「秋子エミと秋子ナミの場合」
https://tree-novel.com/works/96b8b411b4810f421a503bb4ac16a8f7.html