2014年のデビュー以降、常に前衛的な音楽的志向で、主に欧米を中心に活動を続けてきたフィメール・マネキン・デュオ『FEMM』。
代表曲の「Fxxk Boyz Get Money」は、過激で強い赤裸々なメッセージが『ガールズアンセム』としてアメリカのティーンを中心にバイラルヒット。結果、欧米のヒットチャートを賑わす世界的プロデューサー陣を迎えた1st Album「Femm-Isation」は、アンダーグラウンドなサウンドも内包した音楽性が評価され、ノンプロモーションにも関わらず全米Billboard ChartのWorld Albumsに突如トップ10入り。評判は海を渡り、イギリスでもHMV全店で「Best Indies Album」に選出されるなど一気に話題となった。
今年リリースされた最新アルバム「Tokyo Ex Machina」からも、時代を先取ったY2Kなポップパンク「We Got Each Other」が、全米主要ラジオチャート「Mediabase Activator Chart」に12週連続でランクインするなど、デビュー以来、一切ブレることなくストイックに新たな音楽を発信し続けてきた。
そんな中、新曲の「THE SIX」が、現在放送中で、度々トレンド・ランキングを賑わせているMBS/TBSドラマイズム「生き残った6人によると」(作:山本和音 ハルタコミックス/KADOKAWA刊)のオープニング主題歌に決定し、日本国内でも注目が高まっている。
日本のドラマ史上もっともトガっているのでは?と思うほど、FEMMらしい攻撃的でアヴァンギャルドな楽曲は、ドラマを手掛けた二宮健監督からのオファーを受け、FEMM自身が書き下ろしたもの。ゾンビ・パンデミックを題材にした物語に対して、いかなる危機にあっても自分自身を見失わない大切さを宣言する普遍的なメッセージを、ハイパーポップやダークポップといった最先端サウンドに、ラウドなメタル要素を加えたプログレッシブなトラックに乗せて歌い上げた。
そんな楽曲に、二宮健監督から、以下のコメントが届いている。
・-・・ ・・・- -・-・- ・-・-・FEMMさんの音楽から生まれついての明るさと茶目っ気を感じていて、『生き残った6人によると』の主題歌に必要なのは、まさにそれだと思い、ファンとしても作り手としても、満を持してのオファーをさせて頂きました。
僕からお願いしたのは、「物語の日々を通して、本来の自分と出会い直し、成長していく6人の姿を祝福する曲にして欲しい」ということでした。
そして、書き上げてくださった『THE SIX』。キャラクターたちの名前を何度も呼びかけるこの曲は、物語の明るさと力強さを豊かに体現しているだけでなく、具体的に大きくドラマと交わっていきます。(それは後ほどのお楽しみに)
この名曲と共に、物語を語れること、とても興奮しています。
・-・・ ・・・- -・-・- ・-・-・そして、本日、同曲が表題曲となったE.P.「THE SIX」がリリースされ、同時にミュージックビデオも公開された。映像は、ドラマの設定と同じ千葉県の海沿い、工業地帯で撮影され、ゾンビに扮したFEMMが醸し出すストーリーが異常に切ない“サマー・ディストピア・ムービー”に仕上がっている。コレオグラフは、話題のダンスチーム「KUROKO」を率いるGENDAIが手掛けた。
YouTube Link:https://youtu.be/-e4yfvw0NV8
・-・・ ・・・- -・-・- ・-・-・STORY:
かろうじて僅かに残った自我がゾンビに見せた白昼夢。感染したことは秘密にしたまま、あの子にそっと別れを告げたあの日、眩しい夕日は2人の未来を照らしてはくれなかった。感染拡大の末、結局、あの子もゾンビになってしまったのだ。さらに月日は流れ……世界から人影はなくなり、先にあの子が逝き、彼女はまだ死にながら生きていた。もうあの頃の面影すらない一体の元人間=ゾンビが、なぜか、再びあの場所を彷徨っている。何かを求めるようにかざした手の先には、再び焼けるような夕日。心など失くしたはずの彼女の目に、今、何が映っているのか。
・-・・ ・・・- -・-・- ・-・-・なお、今回のE.P.は、タイトル「THE SIX」にちなみ6曲入りとなっているが、他の5曲は既発曲で、実質はドラマ主題歌シングル + FEMMのミニベスト盤的な5曲がカップリングという構成だ。これを機に、前衛さゆえにキャッチーさとは無縁と思われがちだが、実はポップでエモい自身の世界に触れてもらいたいという彼女たちの願いが込められている。
80’sを感じさせるニューウェイヴなミドルバラード「Crawl Away」、tokyovitaminがオーガナイズしたエモすぎるサイバーパンクなHip-Hop「Level Up」、Charli XCXやRina Sawayamaを手がけるDanny L Harleがプロデュースしたダークポップ meets トラップの「Peach」、One DirectionからMaroon 5まで世界最高峰の作家の一人と言えるJohn Ryan作の珠玉バラード「Crystal Ball」、そして、デカダンで『超×100』攻撃的な「Private Dancer(プロデュースはM.I.A.などを手がけるADP)」と、彼女たちが持つエモーショナルとダークネスな両面性が存分に味わえるヒストリカルな作品だ。