京都の歌うたい、いちやなぎが新曲「夜間飛行」を配信リリースした。
2021年8月に配信した「昔日の硝子ブルー」以来の約半年ぶりのリリースである。今作も、いちやなぎ特有のノスタルジーが溢れる楽曲となっている。アコースティックギターのイメージが強いいちやなぎだが、今回のアレンジは鍵盤と管楽器がメインになっており、幽玄で感傷的な夜の情景が浮かんでくる。ポエティックな世界に浮かんでは消える詩とメロディ、儚さと切なさが同居した情緒ある優しい歌声が、リスナーの感覚までをも夜間飛行へといざなう。現実から少しだけ離れたい夜には、夜空を見上げ、いちやなぎの「夜間飛行」に耳を傾けてほしい。空想に浸り、空から眺める現実は思ってたより綺麗なものに見えるかもしれない。
半年ぶりに新曲をリリースした、いちやなぎに引き続き注目しておこう。
◆いちやなぎコメント
襟巻きは首が気色が良くないので巻かない。
手袋も煩わしくっていけない。
凍てつく寒さの中、背中を丸めて街の隙間を歩いていると、吐き出した吐息の先に光輝く飛行機が闇夜の大海原を航海しているのが見えた。
あちらからは、ここがどのように映ってるのかしら。
おそらく唯、一つの微量な光の粒に過ぎないだろう。
握りしめればすぐに消えてしまうくらいの。
そんな儚い光を確かに放っているのが、此処に生きる僕たち私たちなのである。
この歌を聴いてくれた人、それぞれの夜空にいっぱい響き渡りますように。