11月30日、株式会社ツギステ(代表取締役 橋本ゆき)が主催する「第2回ツギステ主催ライブ」が新宿ルミネゼロで行われた。
本イベントは「女性の健康、キャリアの多様性、わたしたちのウェルビーイングをアイドルと考える日」をテーマに、アイドル文化を通じて社会的な課題を考える試みとして実施された。
第1部の「GIRLS LIFE STAGE」にはMisty Syrena、Quest Ship、ラビットビット、Honey Devil、メノニューイヤー、ヒトノユメ、Fragrant Drive、いちごみるく色に染まりたい。、lyrical school、アップアップガールズ(仮)が出演。
前半のSPECIAL SESSIONでは、アイドル専用ジム「iウェルネス」で講義を行っている振付師の竹中夏海先生が、ライブ前のウォーミングアップとライブ後のクールダウンの重要性について講義を行った。竹中先生は「アイドルってライブ終わって運動が終わった瞬間に特典会をするじゃないですか。若いうちは無理がきいて、それができてしまったとしても、年齢を重ねていくときやアイドル活動を終えた後に“身体がボロボロなんだけど”ということが本当によくあるんです。このままではまずいなと思って、いろんなところでウォーミングアップやクールダウンの必要性を伝えています」と説明し、実際にウォーミングアップ方法を解説。アイドルたちは熱心に耳を傾けた。
また、後半のSPECIAL SESSIONでは、元PASSPO☆のメンバーで、現在はヨガインストラクターとしても活動している安斉奈緒美先生も加わり、アイドルたちにヨガを通じた身体のケアについて講義。観客と共に学ぶ場面もあった。
トークセッション「キャリアの多様性とウェルビーイング」では、元フィロソフィーのダンスのメンバーで、現在はキャリアコンサルタントとしても幅広く活動している十束おとはさんが登壇。
十束さんは「アイドルってとても素敵なキャリアを築いていると思います。ただ、次の一歩を踏み出すとき、ちょっと特殊な業界なので、自分のスキルが一般社会でどう役立つかが可視化しにくいというか。具体的な選択肢を描きづらい部分があると思っています。私もアイドルを卒業して転職した際、職務経歴書を書くのに困りました。ライブ経験やファンとの交流といったスキルを一般企業にアピールするのは難しい部分がありました。それが原因で自信をなくす方もいるので、今後支援をしていきたいと思っています」と、自身の転職経験を交えて語った。
同じくトークセッション「私たちが健康でいるために 知ってほしいSRHR(性と生殖に関する健康と権利)」には、アップアップガールズ(仮)の小山星流さんと古谷柚里花さんが参加。
古谷さんは「私の親はゴリゴリの昭和世代で、生理に対して協力的とは言えないタイプでした。でも、最近はこういう話題が取り上げられることが多くなり、自分の身体をもっと大切にしようと思えるきっかけになりました」と語り、小山さんは「中学や高校で保健の授業は受けたけれど、内容を全く覚えていません。日本ではこうした教育が不十分だと改めて感じました」と述べ、SRHRの重要性について学ぶ場となった。
第2部の「GIRLS POWER STAGE」にはヒロイックニューシネマ、UNBS(アンビス)、仮面女子、アップアップガールズ(2)が出演。
元仮面女子の橋本ゆきさんが現役時代に作詞したスチームガールズの「アリスの檻」が披露され、現役の仮面女子たちは大先輩をリスペクトする姿勢を見せ、橋本さんも感動していた。
ライブの合間のMCには、元アップアップガールズ(2)の森永新菜さんが登場。現在は正社員としてSNS運用を手がける企業に転職した森永さんは、「正社員になってから難しい言葉を使うことが多く戸惑いもありましたが、アイドル時代に培った応用力が生きています」と語った。
そして、最後にライブステージに出演したアイドルが大集合すると、
ヒロイックニューシネマの芹香ナノさんは、「本日はたくさんの方に見ていただけて、初めての方にも楽しんでいただけたステージだったんじゃないかなと思います。本当に本当に楽しんでくださり、ありがとうございました」と感謝を述べた。
UNBS(アンビス)の春乃友夢さんは、「私たちUNBS(アンビス)は、ライブでいつもMCを挟まずにノンストップでやらせていただいているんですけど、今日のライブでも皆さんと一つになれた気がします。言葉がなくても『音楽が好き』という気持ちでつながれるんだなと改めて感じました。そんな気持ちにさせてくださった皆さんに、本当に感謝しています」と語った。
仮面女子の森下舞桜さんは、「とてもお世話になった仮面女子のOGのお二方(橋本ゆきさん、桜のどかさん)のイベントに今回出演させていただけて、本当にうれしかったです。そして、仮面女子ぶち上げられたかなと思います。皆さん、ありがとうございました」とコメントした。
アップアップガールズ(2)の高萩千夏さんは、「本当にたくさんイベントでお世話になってきましたが、森永(森永新菜さん)と一緒にまたこうしてステージに立てたのはとても嬉しいことです。そして、これからアイドルを卒業された方々が輝ける場所があるのは、本当に素敵なことだなと思いました。これからもアイドル活動を全力で頑張っていきたいと思います」と語った。
観客と一体となったライブパフォーマンスは感動的で、会場全体が笑顔と熱気に包まれた。
単なるエンターテインメントの枠を超え、観客に新たな視点を提供する時間となった本イベントは、アイドルという存在を通じて社会課題を考えるきっかけを提供する場として、多くの参加者に新たな気づきをもたらした。
今後もこのような取り組みを継続し、さらに多様なテーマに挑戦していく予定とのこと。
株式会社ツギステが生み出す新たな価値に、これからも期待が高まる。