埼玉発の3ピースロックバンド・リアクション ザ ブッタが、東名阪ワンマンツアーの最終公演<リアクション ザ ブッタ ONEMAN TOUR 2024 FINAL "Give me more distortion">を東京・渋谷CLUB QUATTROで開催した。
自身最大キャパシティとなった会場を埋め尽くす観客を前に、バイラルヒットと共に彼らの看板とも言える楽曲となった「ドラマのあとで」でライブはスタート。“共感できる恋愛ソング”として広まった切ないミディアムナンバーに耳を傾ける観客の目は真剣そのもので、中には一曲目から涙ぐむ人も。「一緒に唄おうか!?」(佐々木直人/Vo.Ba.)と煽ると、会場はシンガロングと手を押し上げて応え、既にフロアの空気は最高潮へ。「リアクション ザ ブッタ、ワンマンライブファイナル、渋谷CLUB QUATTROへようこそ!今日は全員で楽しんでいこうぜ!」(佐々木)と投げかけ、「仮面」「オンステージ」とライブでの人気ナンバーを畳み掛ける。1ヶ月前にスタートした大阪・名古屋公演に来たファンは驚いたであろうが、ツアーの最終公演ながらも1曲目からガラリと変えたセットリストを繰り出し、この公演に賭ける並々ならぬ想いを感じさせる。
続く「Fantastic Chaos」ではクラップが巻き起こる中、木田のギターソロでフロアを沸かせ、内から溢れ出る荒れ狂うような感情を歌と凄烈なパフォーマンスに乗せた「クローン」、女々しさから抑えきれない感情が揺れ動く最新アルバムからのリードトラック「一目惚れかき消して」、ライブを意識して生み出された通りに会場中がタオルを振り回す「lowkey」とライブアンセムは止まらない。
「11月からの対バンツアーで全国10箇所を廻ったんだけども、久々に行けた場所もあったのよ。コロナ明けで4年ぶりとかね。たくさんの人が待っていてくれてめっちゃ嬉しかったし。ここまで俺たちも来たから、皆んなも3月の渋谷、今度は会いに来てよって全国どこでも言ってきて。そして今日この景色を見て、本当に全国から来てくれたんだなとマジで嬉しく思います。皆んな本当にありがとうございます!」(佐々木)、「セットリストを頭の中で反芻しながら、目を瞑って横になっているんだけど、これ絶対楽しいなって想像して、全然寝られなかったです。(笑)」(木田健太郎/Gt)、「僕は2時くらいに寝て8時くらいに目覚ましかけていたんですけど、6時くらいに起きました。寝られてないねぇ。」(大野宏二朗/Dr)と、この日に向けて準備してきた想いを、全国から集まった一人ひとりに語りかけるように届けた。
ライブでは久々の披露となる「ワスレナグサ」から「Colorful」「You」と続く後半ブロックでは、彼らがキャリアで培ったたしかな演奏に小気味よく体を揺らしながらも、そのリリックの登場人物に自分を重ねた瞬間、否応なしに感情を動かされていく。そんな中、木田が「好きなバンドも観に行ったし、友達のバンドだったり、先輩のバンドだったり、後輩のバンドだったり。観に行くたびに良いライブだったよって伝えるんだけど、顔を引き攣らないようにというか…。やっぱり早くこの場所に立ちたいな、悔しいなって想いもありつつ。やっと立てました。ありがとうございます。」と語ったように、これまで順風満帆でなかった道のりを振り返った。その悔しさを跳ね除けるようにラストスパートへとライブは駒を進める。
“今の僕らを君はどう見てる? わりかしうまくやっているよね” 恋愛ソングでありながらもまさに今の境遇と重なるような歌い出しの「リード」は、感情を爆発させながらもどこか感傷に浸ってしまうような不思議な感覚に包まれる。木田と大野のセッションから佐々木のスラップへとリレーし、歓声に包まれる中、強烈なロックナンバー「Loopy」を放ち、力強い誓いを掲げた応援歌「Voyager」を観客と共に歌い上げると、いよいよライブも終幕へ。
「バンドのスタイルはそれぞれだと思うんだけど、皆んなを引っ張って行かなきゃとか押し上げていかなきゃって自分に課していた時があって。でも、リアクション ザ ブッタってバンドはそうじゃないんじゃないかって気付いたんだよね。歌詞を見てもあなたのおかげで景色が色付いたりとか、一緒に手を取って荒波を越えて行こうっていう、そういう曲がたくさんあります。手を取って、肩を組んで、一緒に進んでいく。いろんな景色を見て、一緒に笑って、一緒に感動して。そうやっていろんな感情を分かち合えるようなバンドでありたいなと心から思いました。皆んなに向けてこの曲を届けたいと思います。」(佐々木)とまさにシーソーのようにお互いの力で高め合っていける想いを歌った「Seesaw」をエモーショナルに届け、“希望”の象徴である“虹色”の照明に包まれながら「虹を呼ぶ」で幕を閉じた。
「オンステージ」の歌詞になぞらえた“もう一回 もう一回”のアンコールに応えて、「彗星」を演奏すると神妙な面持ちで観客へと語り始めた。「ここで事前に発表していました、大事な大事なお知らせを皆んなに言いたいなと思います。僕らリアクション ザ ブッタはこう見えて、もう少ししたら丸17年活動しています。生きている中でブッタをやっている時間の方が長くなりました。そんな中で楽しくて最高な景色、めちゃくちゃ見てきたのね。でも…それ以上にもしかしたら悔しいこともめちゃくちゃ…めちゃくちゃめちゃくちゃあったの…。そこで折れないように、めげないように、何とか自分を保とうとやってきて、それでもキツイなって一人思う時がたくさんあって。ここQUATTROも正直もっともっと早く立てると思っていたの。でも、すげぇ難しかった、現実は。リアクション ザ ブッタは高校生の頃に結成したんだけど、その頃に思い描いていた未来の自分とは正直違う。でも、そのおかげで、本当に大事な人に出逢いました。」(佐々木)まさに酸いも甘いも経験した過去を噛み締めるように、時折声を震わせながら吐露する。そして、迎えた発表の瞬間。「最近、新しく仲間が増えました。俺たちの音楽を大好きでいてくれる、めちゃくちゃ素敵な人たちです。2024年5月29日、リアクション ザ ブッタは…ソニー・ミュージックレーベルズ、SACRA MUSICから…初めてのメジャーリリースをします!」(佐々木)この発表に会場からは割れんばかりの拍手が送られ、悲願のベストアルバムをメジャーレーベルからCDリリースするという発表に観客の多くが涙し、思わずメンバーも瞳を潤ませる。バンドでやっていこうと心から思えた曲をと「君へ」を全身全霊で届ける。最後に選んだナンバーは、ライブRECしてベストアルバムに収録したいという「ヤミクモ」。大合唱で会場が一体となり、たしかにこの日の瞬間が刻まれたことであろう。
この最高の瞬間を終わらせたくないと会場からは再度アンコールの掛け声が。初めてだというWアンコールに応えたメンバーは、今回のベストアルバムのために再録する「ドラマのあとで - retake」を初披露。この日のスタートを飾ったナンバーを新たに生まれ変わったアレンジで届け、これからの未来を期待させる形で締め括った。
5月29日(水)にSACRA MUSICよりベストアルバム『REACTION THE BEST』をリリース、6月8日(土)からは全国ツアー<BEST ALBUM「REACTION THE BEST」RELEASE ONE MAN TOUR “FROM NOW ON">を地元・埼玉よりスタートさせる。念願のメジャーリリースを控え、新たな口火を切る3人。これからの活躍に期待せずにはいられない。












