森七菜写真集『WANDERLUST』は“かなり濃密な一冊！”10カ国の美しい風景と彼女の素顔が交差する奇跡の瞬間！

3月10日、女優の森七菜さんの写真集『WANDERLUST』(宝島社)の発売を記念し、HMV&BOOKS SHIBUYAでイベントが行われた。

本作は森七菜さんが出演する映画『四月になれば彼女は』のロケ地であるボリビア、アイスランド、チェコなど計10カ国で撮影が行われ、21日間に及んだ旅の様子を収めた写真集となっている。美しい街並みや自然、旅先で出会った人と交流している様子や、移動中に眠っている姿など、森七菜さんの素顔に迫る写真が多数収められている。撮影は映画『四月になれば彼女は』で監督を務めた山田智和監督が担当。山田智和監督は写真家としても定評が有り、森七菜さんの魅力が存分に引き出された写真集が完成した。

今回の写真集の制作が決まった時のことについて、森七菜さんは「なかなか写真集を出そうとか、そういう思いはあまり積極性は特になく、でも、せっかく約10カ国に行くんだったら、写真を残したいと思って、たくさんの大人の人が“やってみたら”って言ってくれたので、人生が広げられるかなと思って、すごく嬉しかったです。知ってもらえたことが・・・。監督もすごくハードワークだったと思うんですけど、映画を撮りながら写真も撮ってくれて、すごくありがたい機会だなと思ってました。」とコメント。

約10カ国を旅してできた写真集が完成して、「いつか見せたい人ができたら、もちろん親戚にも見せびらかしたいですけど、将来新しく見せる人がもしできたら自信を持って見せることができるものが作ってもらえました。二十歳になって、少し大人になってると思います。何より自分がいつも居る場所じゃなくて、行ったことがない場所に毎日自分の気持ちがキラキラしてるところを撮ってもらえたので、もう作れないなこれはと思います。」と話していた。

海外での撮影について、「『四月になれば彼女は』が3月22日に公開されるんですけど、海外に旅するパートがあって、それはキャストは私だけで、私一人とスタッフの方々と一緒に行ったんですけど、その中で監督が映画を撮りながら写真を撮ってくださって、すごい大変だったんだと思います。機材も増えますし、長編初監督ってことで頭がいっぱいの中、きっと撮ってくれて申し訳ないなと思ってたんですけど、完成したものが本当に素晴らしいですし、最後の最後まで本にこだわって監督が作ってくれたので、一緒に作れて本当に嬉しいです。」と話すと、「修学旅行で香港に行ったことはあったんですけど、海外に行ったのがそれだけだったので、保護者もいないみたいな状態で、大人なので当たり前のことかもしれないですけど、当時子供から大人に移り変わる時期みたいなことだったので、それで海外に一人で大人の人に混じって行けたというのはすごい良い経験だったなと思ってます。」と振り返っていた。

ホームシックになってしまった時もあったそうで、「しっかりホームシックになって、その時は監督に見つかったら絶対写真を撮られるなって思ってたので、絶対に見つからない場所で歩くエスカレーターの上で泣きました。その後、母に電話して励ましてもらって“もう1回頑張ろう！”ってちゃんと気持ちになって、今は大丈夫ですと言いました。」と明かしていた。

この写真集には、映画にも準えるように手書きの旅日記が付いており、「最初、“本当にどうなるんだろう？”っていくつもハプニングが起きて、ちゃんと生きて帰れるんだろうかって思ってたんですけど、最後はいろんなハプニングがあったけど、本当楽しかったなと思って、また是非行きたいなと思いつつ、なんだかんだで、まだ行けてないんですけど、いやボリビアは一回行きましたね。本当は一番行きたくなかった場所に行きました。でもその分一番思い出に残ってる場所ですし、絶景は変わらないので、かなり印象が変わりましたね。アナザースカイで行った時は・・・。」と別の番組でロケ地に2度目の訪問をした時のことも思い出していた。

写真集のタイトルは『WANDERLUST』となっていることについて、「監督が名付けてくれて、最終的に私に決定権を委ねてくれたんですけど、『WANDERLUST』っていうのは旅への渇望とか欲望・願望みたいなものが意味らしくて、まさしくその通りだなと思います。21日間で本当途方もない旅でしたけど、結構毎日ワクワクしてたなって思うので、それは監督がお洒落な名前をつけてくれたのでありがたいです。」とコメント。

写真のセレクトも自身で行ったそうで、「多分何1000枚近くあって、その中から120枚を選んで、本当は出したかったなという写真も実はいっぱい有って、厳選したので、かなり濃密な一冊になってるんじゃないかなと思ってます。やっぱりもうここでは撮れないなって、なかなか写真集で10カ国の規模は映画と一緒じゃないとできなかったので、景色の美しさを引き立ててくれるこの本の素晴らしさを大事にしながら選びました。」と話していた。

3月12日(火)が発売日となっており、「是非、これを見て映画も一緒に楽しんでいただけたらなとも思いますし、気になった場所に是非行ってみてほしいなと、そうしたら自分も、たくさん良くしてくれた場所にちょっとだけ恩返しできるような気がして、そんな繋がりが生まれたらいいなと思ってます。」とコメント。

定番の写真集に点数を付けたらの質問には、「100点満点じゃないですか？ 120点をあげてもいいですし、4000点をあげてもいいですし、自画自賛？ 4000点！かなり暴れまわってますけど、普通の規模じゃないっていうところは 4000点をつけてあげたいです。」と大満足。

ここで、映画『四月になれば彼女は』の監督を務め、今回の写真集の撮影も担当した山田智和監督が登場。

山田智和監督は「すごい1冊を作ってしまったなという感覚は僕もあるので早く見て欲しい気持ちと、あと4000点って言われて、安心した気持ちが有ります。」とニッコリ。

撮影のことを振り返り、山田智和監督は「僕は全然大変じゃなくて、むしろずっと撮られ続けている森さんの方がはるかに大変だったと思うんですけど、本当に21日間で10カ国行くことは結構体力的に大変で、そういうのを乗り越えて、ずっと撮影させていただいたってことにすごく感謝してます。僕自身はすごく楽しくて、結局きっと森さんも新しい景色に盛り上がってくれて、ずっと楽しい気持ちでいてくれたので、ずっと楽しかったです。」と語ると、森七菜さんは「カメラ回ってない時の方が少ないんじゃないかなぐらいで、だから逆にカメラを意識せずに居られて、春と自分の境目も、ずっと春のような気もするし、ずっと自分のような気もするみたいな、ちょうどいいところで居れたので、いろんな良い作用に持って行けたなと今は思ってます。」と語っていた。

素のままの森七菜さんの写真が多数収められていることについて、森七菜さんは「監督から“笑って”みたいに言われたことが、そう言えば1回も無かったなと、景色が綺麗だからちょっとそこ立ってよみたいな記念写真的な指示はありましたけど、でも“このポーズして”とか“可愛く”みたいなのは1個も無くて、それは私的にはすごく嬉しかったというか、受け入れてもらえたような気もして嬉しかったです。」と語ると、山田智和監督は「それは本当に森さんにしかできない魅力だと思っていて、例えば“笑ってください”って言わなくても、例えば表紙になってるところが、マイナス10度以下で極寒なんですけど、すごく夕日がキレイで、それを見ている、森さんの自然な表情、それに対して絶景っていう、ある種ハードルが上がってる中で、そこにしっかりと全体の森さんが笑顔になった時に寝落ちしたり、本当にボリビアの首都のラパスでスタッフみんなで歩いてる時に、ちょうど街でミュージックフェスみたいなのがやっていて、街中で一般の人たちが自然に踊ってたんです。森さんもそこに自然と混ざって踊ってるというシーンが、この写真集に入っているんですけど、本当にこれやろうっていうわけじゃなく、森さんの自然体で、楽しんでたりというのが本当にすごいなって撮ってて思いました。」と撮影のエピソードを話していた。

お気に入りはハードな島で撮ったところが紹介され、「チチカカ湖っていうところにある島で、(写真には)ちっちゃい私がいるんですけど、私もこの島に到着した時から、もうヘトヘトで、監督も結構ヘトヘトで、船も乗り継いできたし、超酔っているし、どんな写真が撮れてるかわからなくて、そうしたら監督は空間の把握が、私が生で見てきたからこそ、この写真のチチカカ湖の写り方が本当に素晴らしいなと思って、こういう場所を旅してきたんだなって実感が湧いた1枚です。」とアピール。