6月より北海道・名古屋・福岡・大阪と続いたchuLaの全国野外ツアー『ATTACK SUMMER』も、8月31日(水)に代々木公園野外ステージで行った公演を持って、ファイナルを迎えた。
陽が落ちた野外会場。ライブが始まるのに合わせ、この空間だけ数多くのカラフルなペンライトの光が輝きだす。メンバーたちは「最高の夏にしよう!」と声を上げながら、『ちゅららんレーサー』を歌いだした。最初から感情のアクセルを全開に舞台の上を駆けまわる。この場に来た人たちも感情のアクセルを踏み込み、高ぶる気持ちを舞台の上の8人にぶつけだす。冒頭から、夏祭り特有の火照った空気がこの場に生まれてゆく。
一度上がった感情をもっと上げてやれと言わんばかりに、 テンション高いアップチューンの『完全無敵あいうえお』『史上最強うぇぽん』を、曲を止めることなく披露。8人と同じ動きをしながらはしゃぐ人たちが客席中に大勢誕生。その姿を観て気持ちがさらに高ぶったのか、メンバーらは腕を大きく振り上げ煽る姿も見せていた。
「残暑の中、一緒に楽しんでいきましょう」の声が嬉しい。真夏の熱気をこの空間へ連れ戻そうと、8人は『サマーアモーレ』を歌唱。ひと夏の恋にときめく彼女たちの明るく弾けた歌声が、気持ちをドキドキ騒がせる。続く『トキメキcherry』でも、8人は愛らしい仕種と甘えた声で、見ている人たちの心にときめきの魔法をかけてきた。興奮を隠せず、その場で飛び跳ね、沸き立つ気持ちを舞台の上の8人にぶつける観客たち。その姿をさらに煽るように、BPMがアップ。「君が好き もっと好き」と歌う『ケセラセラ』に合わせ、客席中から起きたひと際熱いクラップ。メンバーらと同じ振りをするたびに、カラフルな光の波が闇の中で華やかに揺れていた。
この日は、9月21日に発売する最新シングルの中から、いち早く新曲の『タランちゅら』を披露。KEYTALKの首藤義勝が作詞/作曲を担当。これまでのchuLaにはなかった、腹の奥底にズンッと響く重厚なグルーブを持ったダンスロックナンバーだ。メンバーたちも、いつも以上の気迫で、観客たちを「いでよ タランちゅら」と煽っていた。途中、魅惑的な歌声でせまる場面も登場。触れた人たちを射止めようとする彼女たちのライブ姿は、嬉しい見どころになりそうだ。
この場をふたたびカラフルな色へ塗り替えるように『#超ジャングルのチキチキあどべんちゃー!』を通してアゲアゲでアッパーな空気を作りあげたと思えば、『ツラみ』では,激しい曲調に感情の色を合わせ、8人はオラオラと煽りながら客席中の人たちを祭りあげていった。1曲ごとにその場の景色を塗り替えながらも、彼女らは観客たちの気持ちをズーッと騒がせていた。曲中、メンバーの中で誰が一番可愛いかと語り合う遊び心も、ライブならではの楽しさだ。
お笑い芸人のアインシュタインと、chuLaの冠番組内で一緒に作詞を担当。発売を控えている、シングルの表題曲『夏の君にてへへのへ』だ。冒頭、沸き立つ気持ちを解き放つように歌う佐藤まりんの声が胸熱だ。メンバーたちも、夏の恋にときめく乙女になり、告白したいのに出来ずにもどかしげにいる。でも、片思いしている自分にときめいてる女の子になり、満面の笑顔で「てへへのへ」や「すすすのす」と歌いながらはしゃいでいた。この曲では、「あちゃちゃのちゃ」など、歌詞の中へいろんなシチュエーションでメンバーが作詞をした「○○○の○」という言葉が登場する。そこにもぜひ注目してほしい。
ひと夏が運んできた恋心にときめいたメンバーたちと観客たち。高まった熱い気持ちを、もっとスパークしちゃえと言わんはかりに、こちらも最新シングルに収録する、新曲の『どきゅーとこみゅにけーしょん』を熱唱。歌詞に「爆裂エナジー」と出てくるように、この曲も、メンバーたちとテンション高いコミュニケーションを交わしあえる、最高のライブチューン。メンバーらの「どこにいたって繋がってる」と歌う声が、8人との心の距離をギュッと近づける。ドキッとするこの瞬間瞬間を積み重ねてゆく、このひとときが最高だ。戦士に変身した8人が、凛々しい歌声を響かせ、気持ちを一つ一にした熱い関係を作りあげた『おちゅらけ戦隊ちゅらレンジャー』。そして…。
「私たちと最高の夏の思い出を作りましょう!!」。メンバーみずから眩しい光を振りまくように歌い続けた『閃光8』だ。彼女たちは、自分たちがここに立って生きる意味を示すように、未来を見据えながら高らかに歌っていた。凛々しい歌声に気持ちが熱くなる。一転、『Shooting STAR』では、「会いたい会いたい~どんな時も」と夜空に向かって、力強く想いを響かせていた。彼女たちが「会いたい 会いたい~」と歌うたびに、ファンたちも大きく手を揺らしながら、心の中で「俺もー!!」と叫んでいたに違いない。互いに"想いを求めあう"中で生まれた胸熱な気持ちが、嬉しく瞼を滲ませる。
「照らせ どんな荒れた世界でも 僕らなら越えていけるよ」。最後にchuLaは『FITHING DREAMER』を届け、これからも君と一緒に夢をつかむ旅を続けようと、熱い誘いの手を伸ばしてきた。この場で結びあった誓いの絆。互いの手を強く結んでいる限り、いろんな夢の叶う瞬間瞬間を、これからもchuLaと一緒に見続けられる。その結び合った絆へ、君の手も伸ばしてみないか。8人と、そしてchuLaを応援するたくさんの人たちとも想いを結びながら、彼女たちの描く夢を、一緒に何倍にも膨らませようじゃないか…。最後に、メンバー2人の語った言葉を届けたい。
「今日はみんなからの愛を感じました。このツアー、楽しすぎて、気がついたらこの日を迎えていました。このツアーでは、各地方でしか見られないライブを作ってきました。そのライブを、みんなが「最高だったよ」と言ってくれたのが本当に嬉しかったです。この8人でツアーを終えて、さらに絆が強くなったなと感じました。みんなと最高の夏の思い出作れて良かったです」(七瀬うた)
「この全国ツアー、まだ新メンバーたちとは心を打ち溶けきれてない中で始めたのと、体力面でみんな大丈夫かなと心配でした。だけど、このツアーの中で新メンバーたちの成長もたくさん見れました。じつはわたし、先輩メンバーとしてグループを引っ張っていかなきゃといろんな思いを背負い込んでいました。ときに挫けそうになったとき、わたしを支えてくれたのがファンのみなさんの声でした。応援してくれる一人一人、chuLaを支えてくれる部分が違います。誰一人としてかぶっていませんし、誰一人欠けたくないです。これからもっと大きいステージを、みなさんと。ここに来られなかった人たちと、みんなで一緒に同じ景色を観たいです。これからもこの8人でやっていくので、応援よろしくお願いします」(佐藤まりん)。
9月21日にchuLaは、2ndシングル『夏の君にテヘヘのヘ』を発売。11月3日には、chuLa史上最大規模となる東京国際フォーラム ホールCでのワンマン公演も決まっている。さらに2023年1月23日には新しい挑戦も決定。この熱気と勢いが、この先どれだけ威力を増してゆくのか楽しみだ。
TEXT:長澤智典
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PHOTO:ポテヤマムラ