Ochunismが、2025年4月12日(土)に東京・代官山UNITにてワンマンライブ『Strange,Dance,Rock』を開催。本公演のオフィシャルレポートが到着した。
【オフィシャルレポート】
ライブ冒頭、凪渡(Vo)は本公演に掲げたタイトルを「僕らの新しいテーマです」と紹介した上で、「StrangeとDance、Rockを骨の髄まで堪能していってください」と誘った。この時、Rockを等身大と翻訳したこと。それは、2024年11月以降5人での活動をスタートさせた現在のOchunismの姿勢を何よりも物語っていたように思う。2025年4月12日(土)、Ochunismが東京・代官山UNITにて開催したワンマンライブ『Strange,Dance,Rock』は、歪で不器用であれども、全ての人をエンターテインしようとする彼らの赤裸々な姿を提示する一夜だったのだ。
不敵に告げられた「Are you ready?」の台詞を合図に、オープニングナンバーへ据えられたのは「Zero Gravity」。<もうしない背伸び 探し出すメロディーはZero Gravity><もっといける 遠くへ 駆け上がる 上空へ>と鎖をぶった切る熱を帯びた凪渡のボーカルが駆け巡ると、「freefall」から「shinsou」「Alien」を繋いでいく。okada(MPC)とイクミン(Dr)の手によってラテンチックなビートとファンクなリズムが混合する「shinsou」も、テクノの手触りを保持する「Alien」も、一色単に染まることのないOchunismのジャンルミックスなスタイルを標榜。そんな自身の形について、凪渡は「僕らの音楽は分かりにくいんですよね」と触れ、いかにして自身の音楽を届けていくのかに苦心していたと吐露した。そこからドロップされた1曲が「Masamitsu」なのだから、より大きな舞台へと駆けあがるために彼らが選んだルートとは決して格好付けないことに違いない。あまりの楽しさに思わず笑ってしまう凪渡の姿や、<そのままで良い そのままで>と自らの胸を指差す様子は、不完全を血の通った人間らしさとして受容する懐の深さと茶目っ気を備えていたのである。
ステージ上から愛を手渡すのみならず、1人の人間として抱え込んだ空白を埋めるピースを他者に、そしてオーディエンスに求めんとしたのが、「結局、みんなの愛と僕らの愛。それでしか音楽は成り立たへん」と送られた「I Need Your Love」と「息吹」だった。幾度もリフレインされる<I Need Your Love>の一節と、虚空を掴みながら綴られた<僕の傍に生きていて 終わる時まで その時まで>のプロポーズにも似た一行は、恥じらいを捨てた彼らによる切実な願いとして昇華されていく。そしてこのタイミングでOchunismが偽りのない愛情に目覚めた背景とは、各所で語られている通り、メンバーそれぞれが自らの非力に打ちのめされたことと表裏一体だろう。息する暇もなく移ろっていく環境や周囲からのプレッシャー、音楽を暮らしの最も身近な場所に置き続けることの難しさにあがき、もがいた先で気づいたのは、5人と同じ方角を見つめているスタッフやファンの姿にほかならなかったのではないか。
「さぁ後半戦、一緒に踊っていこうぜ」と「Ghost Ninja」でギアチェンジを実行したのち、ちゅーそん(Gt)とkakeru(Ba)、イクミンの激しいセッションから雪崩れ込んだ「Mongoose」や<最後の最後に笑いたいなら 燃やしていけ>と記されたリリックがバンドの命題ともオーバーラップする「Jason」を経て、凪渡が語ったこんな言葉はOchunismがひとつのトンネルをくぐり抜けたことをありありと伝えていた。「環境が変わって、何のために歌っているのか分からなくなる時もあった。でも、僕らマイペースなんですよ。マイペースだったおかげでどういう風に音楽が届いていくのか、みんなの日々に気付いていくわけで。色んなものが離れていった時に残るのは仲間と応援してくれる人、そして音楽やから。スタッフさん、事務所、レーベル、ファンのみんな、本当にありがとうございます」。
この6年の苦難を肥料に「僕たちが僕たちのために1曲やって帰ります」とラストナンバー「I Wanna Rock」が放たれる。「I Wanna Rock」――「ありのままでありたい」と決心するOchunismの旗印が、<僕は誰だ 声は僕だ>という強烈な宣誓と共に会場を満たしていた。
アンコールではこの日リリースを発表したメジャー1stEP『Strange,Dance,Rock』から「Ride On!!」を披露。車のアクセル音をあしらいつつ、がなり声でアクセルを全開にする最新曲を届けると「いつの間にかどうやったら良く見えるかを考えることばかりが上手くなってく。何が正解かは本当に分からない。でも、みんなに1個だけ正解を言えるとしたら、俺らについてこい!」とOchunismの船に乗船し続けてもらおうとする揺るがない自信を滲ませた。正真正銘のエンディングを飾ったのは、「GIVE ME SHELTER」。周囲の視線や知らず知らずのうちに身に付けてしまっていたドレスを脱ぎ捨てて、裸のまま、情動のままに踊ろうとするこのナンバーは、慣れない衣装にがんじがらめになっていた彼らの逃走と本心の表象だ。だからこそ、最後の最後に<踊りたい>ではなく、「踊ってくれ」とシャウトしたことには偉大な意義がある。なぜなら、踊らせる音楽を奏でていた5人が、初期衝動にも類する原初的な音楽の在り方と自らの身体を見つめ直した結果が、「誰もに踊ってほしい」という思いだったのだから。真の意味でフロアへと矢印を向けたOchunismの次なるターゲットは、全国5カ所を巡るワンマンツアー。奇妙で、踊れて、時にボロボロだろうと等身大な音楽を携えて、5人はダンスフロアを生み出していく。
文=横堀つばさ
撮影=加藤あゆ美
【SET LIST】
1.Zero Gravity
2.freefall
3.shinsou
4.Alien
5.Masamitsu
6.moove!!
7. Dancin'
8.SHOUT
9.rainy
10.I Need Your Love
11.息吹
12.KODOU
14.Ghost Ninja
15.Mongoose
16.Jason
17.Mirror
18.I Wanna Rock
--encore--
En1.Ride On!!(未発表曲)
En2.GIVE ME SHELTER
リリース情報
・1st EP『Strange,Dance,Rock』
2024年5月14日(水)デジタルリリース
1.Alien
2.Zero Gravity
3.GIVE ME SHELTER
4.I Need Your Love
5.Ride On!!
6.I Wanna Rock
配信リンク:https://ochunism.lnk.to/SDR
ツアー情報
『Ochunism ONE MAN TOUR 2025(仮)』
2025年11月24日(月・祝)福岡・The Voodoo Lounge
2025年12月7日(日)宮城・LIVE HOUSE enn 3rd
2025年12月13日(土)愛知・新栄シャングリラ
2025年12月14日(日)大阪・梅田シャングリラ
2025年12月21日(日)東京・ダンスホール新世紀
Ochunism info
Ochunism オフィシャルHP:https://ochunism.com/
Ochunism オフィシャル X:https://x.com/ochunisband
Ochunism オフィシャル Instagram:https://www.instagram.com/ochunisgram/
Ochunism オフィシャル YouTube:https://youtube.com/@ochunism








