NMB48の中心メンバーとしてグループを牽引し続けてきた5期生の「れーちゃん」こと上西怜が昨年10月に卒業を発表。4月10日に開催される卒業公演をもって約9年間のアイドル活動にピリオドを打つ。
今回は、隅野チームM「Mのサイン」公演前の彼女を直撃！ベトナムで撮影された2nd写真集『私らしさ』、エモい要素が満載のソロ曲『夕陽はどこへ行く？』のMV、オリックス劇場で開催される卒業コンサートなど、卒業直前のトピックスについて、たっぷりと語ってもらった。（3月16日、NMB48劇場にてインタビュー）
上西怜
●NMB48の14周年ライブで卒業を発表した理由
――NMB48の上西怜さんに卒業記念インタビューとして、色々とお話を伺いたいと思います。
上西怜：よろしくお願いします！
――よろしくお願いします！ここからは「れーちゃん」と呼ばせていただきます。れーちゃんは2016年6月28日に5期生としてNMB48劇場でお披露目されましたが、私も当日は取材で観覧させていただいて、その後に囲み取材もありましたので、その時に撮影したれーちゃんの写真がこちらです。（→写真を見せる）
上西怜：うわー！若いですね（笑）
――当時15歳、中学3年生でしたからね（笑）。お披露目のステージに立った時のことは覚えていますか？
上西怜：始まる前は緊張していて、不安もあったんですけど、幕が開いた瞬間に見えた景色がすごく綺麗で、ファンの皆さんも温かくて、本当に楽しかったです。ステージを観ていたお姉ちゃん（NMB48の1期生・上西恵）からも、「楽しそうで、輝いていたよ」って言ってもらえて、嬉しかった記憶があります。
――今、お姉さんの話もありましたが、れーちゃんは「NMB48の5期生」という看板と、「上西恵の妹」という看板も背負っていて、それが武器になる時もあれば、プレッシャーになる時もあったと思います。そのあたりに関しては、いかがですか？
上西怜：最初の方は何を達成しても「お姉ちゃんのおかげ」という言葉がついてきて、私のことだけを見てもらえている感じがしなくて、それがすごく悔しかったんですけど、自分自身が一番お姉ちゃんと比べていたからこそ、その言葉が大きく見えていたのかなと思います。「自分は自分」という考えを持てるようになってからは、自分自身で道を切り開いていけたのかなと思います。
――そのターニングポイントになったのは、いつ頃ですか？
上西怜：LAPIS ARCHとして活動するようになってからだと思います（「LAPIS ARCH」は2019年12月に結成された、梅山恋和・上西怜・山本彩加の3人組ユニット）。自分自身としっかり向き合わなければ2人についていけない感じもありましたし、「（2人の）ライバルになりたい！」と思ったからこそ、「自分は自分」と思えるようになりました。
――LAPIS ARCHが始動した直後、コロナ禍になってしまって、もどかしい思いもあったと思いますが、2020年11月には1st写真集『水の温度』を発売するなど、れーちゃんがステップアップもできたタイミングだったのかなと思います。そんなれーちゃんが昨年10月に卒業を発表しました。卒業を決意した理由を教えて下さい。
上西怜：私はモデルになりたいと思って、NMB48に加入したんですけど、女性ファッション誌『S Cawaii！』のレギュラーモデルに就任させていただいて（2022年7月）、その夢を叶えることができて、スタイルブックを2冊も出させていただいて（2023年4月と6月に発売）、センターにも立てて（2022年2月発売シングル『恋と愛のその間には』で梅山恋和とWセンター）、アイドルとしてやりたいことはやりきったなと思いました。あと、渋谷凪咲さんが卒業されて、後輩のメンバーがセンターに立つようになって、私も次の道に進みたいなと思って、卒業を決意しました。
――卒業を発表する場所や日程の選択肢が色々あったと思いますが、NMB48の14周年ライブで卒業を発表した理由は？
上西怜：お姉ちゃんが6周年ライブで卒業を発表していた姿を見て、それに対する憧れがあったので、14周年ライブで卒業を発表させていただきました。
――卒業することに関して、お姉さんに相談などはしていましたか？
上西怜：「卒業しようと思ってるんやけど…」って言ったら、「いいと思う」って背中を押してくれました。でも、ずっと卒業後の心配をされています。
●卒業前に写真集を出せて本当によかった
――3月7日に2nd写真集『私らしさ』が発売されました！ベトナムで撮影されたそうですが、いかがでしたか？
上西怜：私にとってはコロナ禍が明けてから初めての写真集で、海外で撮影したいなと思っていたので、初めてベトナムに行けて嬉しかったです。今までは夜景を見ても、あまり感動しないタイプだったんですけど、ベトナムの夜景を見て、テンションが上がっていることを自分でも感じました。有名なドラゴンブリッジにも行けたんですけど、ライトアップされていて、すごく綺麗でした。ナイトマーケットも楽しかったです！
――2nd写真集『私らしさ』の見どころは？
上西怜：写真集のテーマにもなっている「わたしも見たことない私」をたくさん見られる作品になっていると思います。特にスパンコールのワンピースを着ているカットがお気に入りなので、見てほしいなと思います。メンバーからは表情を褒めてもらえることが多かったので、表情にも注目してほしいです。
――東京と大阪では、お渡し会イベントも行われました。
上西怜：卒業前にファンの皆さんと最後に話せるイベントだったので、たくさんの方が会いに来てくださって、このタイミングで写真集を出せて本当によかったなと思いました。
――今日ここに来る前に、「エビツタ」ことTSUTAYA EBISUBASHIさんに立ち寄ってきましたが、写真集のパネル展のスペースが大きくて、ビックリしました。
上西怜：（店舗のスタッフさんが）「今までで一番大きいパネル展にしました！」って、おっしゃっていました。
――写真集もズラッと陳列されていて、れーちゃんがたくさんいました（笑）
上西怜：エビツタさんにはいつもお世話になっていて、グラビアが掲載された雑誌が発売された時とかも盛り上げてくださって、本当に嬉しかったです。感謝の気持ちでいっぱいです！
●ソロ曲のMVには実姉の上西恵、同期の小嶋花梨・水田詩織も出演！
――3月26日に30枚目シングル『がんばらぬわい』上西怜卒業記念盤が発売されます。ジャケット写真を見た感想は？
上西怜：自分が思っている以上に、ちゃんと大人になったなぁって（笑）。ソロのジャケ写が初めてなので、ファンの皆さんも喜んでくださっていて、いい思い出になりました。
© UNIVERSAL MUSIC LLC.
――れーちゃんのソロ曲『夕陽はどこへ行く？』のMVとメイキング映像も収録されますが、MVは地元の滋賀県で撮影されました。見どころは？
上西怜：MVはNMB48の公式YouTubeチャンネルでも公開されているんですけど、見どころは、お姉ちゃんが出演してくれていて、同期のしおりん（水田詩織）と、花梨ちゃん（小嶋花梨）も出演してくれているところです。私一人だけではこんなにエモいMVは撮れなかったと思うので、そこに注目して観てほしいです。最後の最後に大切な宝物ができて、本当に嬉しいです。
――お姉さんの上西恵さんの卒業曲『途中下車』の続編のようなMVになっていますね。『途中下車』では、近江鉄道の「新八日市駅」で、れーちゃんがお姉さんを見送る側でしたが、『夕陽はどこへ行く？』では、同じ駅で立場が逆になるという冒頭のシーンからエモすぎて、涙を流したファンの方も多いようです。
上西怜：「泣きました」って、たくさん言ってもらいました。
――ちなみに、『途中下車』のMVで、お姉さんから譲り受けたレッスンシューズは、その後どうなりましたか？
上西怜：これ以上使ったらボロボロになるぐらいまでレッスンで使いこんだので、今は実家で大切に保管しています。
――『夕陽はどこへ行く？』のMVを観た、お姉さんの感想は？
上西怜：「いいMVやなぁ」って言ってくれていました。
――同期の3人で笑っているシーンは、何を話していたんですか？
上西怜：昔の映像を3人で観ていて、MVでもその映像が使われているんですけど、「NAMBATTLE2」で私より泣いている花梨ちゃんとか、加入したばかりの私の幼さとか、色々な思い出を振り返って、笑っていました。
――MVに昔の映像が挿入されるのは、『途中下車』と同じ演出になりますが、そこは意識しましたか？
上西怜：そこはあまり意識していないです。冒頭のシーンは意識していたんですけど、あとは私がこうしたいとか、花梨ちゃんのアイデアを入れてもらったりしています。
――小嶋花梨さんがMVの監督を務めたそうですが、小嶋花梨監督からはどんな指示がありましたか？
上西怜：演技についての指示は何もなかったんですけど、私が間違えたりしたら、「今、間違っていましたー！」って一番に言ってくれて、撮り直しました（笑）
――待ち時間にこんなことをしていたとか、MV撮影時の裏話を教えて下さい。
上西怜：昼休憩の時に、「和食さと」に行きました！渋谷凪咲さんがCMに出演されているので、＜みんなで行こう！＞みたいなノリで（笑）。みんなで「和食さと」に行くことが不思議な感じだったんですけど、グループ愛が溢れているなぁと思いました。
●上西怜にとって「NMB48」は…
――3月27日にオリックス劇場で卒業コンサートが開催されます。お姉さんの卒業コンサートもオリックス劇場でしたね。（2017年4月10日に開催）
上西怜：お姉ちゃんと同じ会場でやりたいと思っていましたし、大きいホールでやりたいという気持ちもあったので、オリックス劇場か、（地元の）びわ湖ホールがいいなぁと思っていました。卒業コンサートは最後の目標でもあったので、させていただけることになって、すごく嬉しいです。
――れーちゃんがセットリストも決めたそうですが、見どころを教えて下さい。
上西怜：涙より笑顔で終わるのが私らしいかなと思ったのと、私が参加してきた曲がフレッシュな曲が多かったので、ファンの皆さんが「卒業コンサートなのかな？」と思うぐらい、盛り上がっていただける曲が多いと思います。この子（メンバー）が、この曲を歌っている姿を見たい！という私の思いも込めて、セットリストを考えたので、たくさんの方に観ていただけたら嬉しいです。
――誰かの卒業コンサートを参考にしたりしましたか？
上西怜：それもお姉ちゃんなんですけど、お姉ちゃんが自分の卒業コンサートをする時に「みんなが輝けるようにセットリストを考えた」って言っていて、それをずっと覚えていたので、私もそんな卒業コンサートにしたいなと思いました。私のファンの方が次の推しを決めてほしくない気持ちもあるんですけど（笑）、これから私のことも見つつ、NMB48のことも見てもらえるように、新しい推しメンを見つけてほしいなと思います。
――グッズの種類も豊富で、全部おすすめだと思いますが、特に推したいグッズは？
上西怜：私も全部欲しい！と思うぐらい、かわいいグッズをたくさん作っていただいたんですけど、特に推したいのは…（グッズのリストを見ながらしばらく悩んで）「ボイスメッセージカード」のメッセージは、このために録音したので、ぜひゲットしていただいて、何度も聞いてほしいなと思います。
――卒業コンサートの後、NMB48劇場で卒業公演も開催されると思います。現時点ではまだ日程が発表されていませんが…
上西怜：今日の劇場公演で発表するので…4月10日です。
――4月10日といえば、お姉さんが卒業コンサートを開催した日じゃないですか!?
上西怜：えっ!? すごい！それに合わせました（笑）
――あれ？今、ビックリしていましたよね（笑）。日程も含めて、エモい卒業公演になると思いますが、どんな卒業公演にしたいですか？
上西怜：ファンの皆さんはきっと泣いてくださる方もいると思うんですけど、私は最後まで笑顔で終われたらと思います。
――4月10日が自己紹介のキャッチフレーズを披露する最後の日になりますね。
上西怜：キャッチフレーズとかニックネームを言うこともなくなるんやなぁと思うと、寂しい気持ちもあるんですけど、アイドルとして悔いはないです。
――およそ9年間、NMB48として活動してきたれーちゃんから後輩に伝えたいことは？
上西怜：年齢とかは関係なく、元気さ、フレッシュさを忘れずに、グループを盛り上げてほしいなと思います。
――れーちゃんにとって、NMB48はどんな存在でしたか？
上西怜：NMB48は家族みたいな存在で、この9年間は家族よりもメンバーと一緒にいたと思いますし、メンバーと過ごす時間が一番楽しくて、安心感があって、私が素の姿でいられたと思うので、それがなくなってしまう不安もあるんですけど、これからも頑張りたいと思います。
――最後に、ファンの皆さんにメッセージをお願いします！
上西怜：本当に9年間お世話になりました。たくさん“見つけれーちゃん”していただいて、ありがとうございました！応援してくださった皆さんのおかげで、辛かったことも全部、この卒業のためにあったんだなって思うことができました。これからはアイドルじゃなくなるんですけど、また違う形で皆さんに嬉しい報告をできたらと思っていますので、応援よろしくお願いします！
――今後はどんな活動を？
上西怜：モデルだったり、グラビアの他にも、今までできなかったことにも挑戦していけたらと思っています。
――NMB48を卒業した後、先ほどもおっしゃっていた「見つけれーちゃん」は、どうしますか？
上西怜：「見つけれーちゃん」は…頑張って封印したいです（笑）。もうちょっとアイドルっぽくない言葉に変換したいなと思います（笑）
【取材・文・写真＝ポッター平井】
◆NMB48オフィシャルサイト
◆『がんばらぬわい』上西怜 卒業記念盤 商品概要
30th Single がんばらぬわい｜ディスコグラフィー｜NMB48公式サイト
◆『夕陽はどこへ行く？』MV
◆『途中下車』MV（公式特別コンテンツ）
◆「NMB48 上西怜 卒業コンサート～君だけのアイドル♡～」詳細
14 | 3月 | 2025 | ニュース｜NMB48公式サイト