📎 【ライブレポ】笑いあい涙した9年間の思い出をまとい、踏み出す未来――。「ナナニジは、これからもみなさんときれいな景色をいっぱい見たいです!」。

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秋元康総合プロデュースのもと、Sony MusicとANIPLEXがタッグを組んだ声優アイドルプロジェクト22/7(ナナブンノニジュウニ、通称「ナナニジ」)のデビュー9周年を祝う「22/7 ANNIVERSARY LIVE 2026」が、11月7日に東京国際フォーラム ホールAで開催された。パワフルな最新曲『CALL & RESPONSE』に始まり、客席に降りて会場を一つに盛り上げたお祭り曲メドレーや3期生を交えた特別なシャッフル編成でのパフォーマンスなど、今だからできる挑戦を交え、受け継がれてきたナナニジの魂を余すことなく見せつけた一夜。4年ぶりとなる単独最大規模の公演に向け、グループの冠バラエティ番組「22/7 計算外」で約半年に渡って行われた「ROAD TO 東京国際フォーラム!ナナニジPR旅」の道中で出会った人たち、そしてМCの三四郎も駆けつけ、あたたかな笑顔にあふれた祝宴の模様をレポートする。

笑いあい涙した9年間の思い出をまとい、踏み出す未来――。「ナナニジは、これからもみなさんときれいな景色をいっぱい見たいです!」。
©22/7 PROJECT

 
 『Overture』のもと、新生22/7の誕生を告げるかのように3期生も名前順で加わったメンバー紹介がスクリーンに流れた。ステージ奥から一斉に歩んできた14人を、大きな歓声とともに色とりどりの光を放つペンライトが迎える。そうして始まった1曲目は――最新の17thシングル表題曲にしてグループ最大の盛り上げ曲でもある『CALL & RESPONSE』だ。ナナニジの原点のイメージを今の彼女たちにアップデートしたような深みのある青く凛々しい制服衣装で、天城サリーが「国際フォーラム、まだまだ全然聞こえないよ!」と曲名の通りコールを煽ると、会場を揺らさんばかりの声が轟く。メンバーとファンが互いに情熱をぶつけ合いながら膨らむ熱気の中、ただアニバーサリーを祝うだけには留まず、ここでまた新しく生まれ変わろうとしている輝きの胎動が聴こえてくる。そして、そんな興奮のるつぼへ劇薬を注ぐがごとく披露されたのが『絶対愛と必要愛』。互いの手のひらをあわせ指を絡ませあう〝しいまお〟こと椎名桜月と麻丘真央を中心に、自分のしあわせと相手のしあわせの間でせめぎ合う胸のうちが意味深なセリフや目配せと共に表現される。また『後でわかること』から『二つの道』へと、歌声を響かせながらしなやかに舞う14人で魅せるステージが続いた。

 毎回さまざまな趣向が凝らされるアニバーサリーライブだが、今回はメンバーの独白による映像がその後の曲振りともなっていた。これまでに着てきた衣装のパーツを少しずつつなぎ合わせたアニバーサリー衣装をまとい、それぞれに抱える思いを明かす。そのトップバッターは、たった一人でナナニジに飛び込んだ途中加入の背景を持つ河瀬詩。止まることのない時計の針に不安を覚えることもあったが、気づけば「時には手を貸し合い、時にはいっしょに立ち止まって」進んできた存在がそばにいる。「これからもいっしょに進んでいこう」――と、大きな瞳が決意に瞬いた。

 そうして始まったのは、先輩メンバー7人のコーナーだ。MVを背景にした『理論物理学的 僕の推論』から、湧き上がるセンチメンタルを明るくチャーミングに振り切る『あなたでなくちゃ』、さらに熱く激しくダンサブルな『スパシーバ!』へ。天城譲りといえるだろうか、ここぞというところでバチッとウィンクをキメる2期生たちのキャラクターの濃さも頼もしい。そこへ3期生も合流し、客席降りでファンを巻き込みながらノンストップでパワフルなANNIVERSARY LIVE 2026スペシャルメドレーが展開する。笑顔あふれる『タチツテトパワー』、SNSで壮大な「全国佐藤さん化計画」を打ち上げることとなった『佐藤さん』、軽やかなサンバに乗せて〝整腸〟を歌う『乳酸菌たち』へと止まらないお祭りムードは、タオルを振り回しての『世界中で歌おうぜ』へとなだれ込んだ。体力の限界で息を切らす先輩メンバーたちだったが、この夏たくさんのフェスに出演してきた中で鍛え上げられた成果だったことは間違いないだろう。「みなさんに恩返しできるのは熱いライブだけなので、今日はいっぱい恩返しさせてください!」という天城からは、すべてを出しつくそうという意欲、そして「この会場に4年前にも来てくれていた人も、今日初めてナナニジを見る人も、すべての人に楽しんでもらえるライブにしたい」という河瀬の言葉から、このステージにかける強い思いを感じられた。

 加入1年目にしてアニバーサリーライブで全曲披露するというプレッシャーを味わっている2期生の望月りのが「今日は一人前のアイドルになった気持ちで立てている」と胸を張る姿も、もともとナナニジファンだった3期生の桧山依子の「幕が上がったら虹色のような光景で、これからもみんなと歩んでいきたいと思った」という無垢なまなざしも胸を打つものがある。また、「活動休止中の三雲遥加の分まで14人で頑張る」という北原実咲の言葉にも彼女たちの強い思いがにじんでいた。

 ここで、最新シングルより残る2曲が披露される。地球の未来と自身の未来に対する希望という壮大なテーマを内包する『可能星』では難しいメロディを歌いこなし、相川奈央と月城咲舞が〝大人っぽい妖艶なナナニジ〟を目指して振付を行った『純情な魔女』では蠱惑的な一面をのぞかせ魅了した。

 相川、月城、望月、吉沢、黒崎がステージ上で感じる喜び、歌って踊る理由が語られる映像。「夢をみるだけだった私を輝かせてくれるのは、あなただから」――。そんな思いから作り上げられたのは、『僕が持ってるものなら』(椎名・望月・折本・橘・桧山・南・吉沢)と『ロックは死なない』(天城・河瀬・相川・麻丘・月城・北原・黒崎)というシャッフル編成での2曲だった。それぞれに持つ歌唱とダンスの強みを活かし、楽曲のポテンシャルを最大限に引き出すかのパフォーマンスは圧巻のひとこと。該当曲の衣装を初めて着る3期生にも新鮮な魅力が感じられた。

 スクリーンに9年のナナニジの歩みを紡ぐダイジェスト映像が流れると、出会いと別れ、かけがえのない一瞬、一瞬を積み重ねた歴史の重みに飲み込まれそうになる。だが、続く麻丘と椎名の映像がそんな感傷に優しく寄り添った。「誰かのために――その気持ちがこんなにも強い原動力になる」「だから、大切に守り続けよう」。手をつなぎ、ぎゅっと抱きしめあう2人。そこには、同期として切磋琢磨してきた麻丘から椎名へ託された思いもあるのだろう。麻丘は、今年12月に開催する卒業コンサートをもってナナニジから羽ばたく。

 麻丘を先頭に、映像と同じアニバーサリー衣装に着替えた14人が登場し『僕は今夜、出て行く』、また『シャンプーの匂いがした』と笑顔を振りまきながら歌われた一幕はせつなく、遠からず訪れる別れの心づもりを迫るかのようでもあった。そんな麻丘たち2期生が初めて参加し、当時のナナニジに立ち込めていた憂いを晴らすこととなった『曇り空の向こうは晴れている』。3期生もいっしょに歌い踊る光景が、この曲で歌われた「人から人につなげていく」希望のあり方を何よりも体現していた。

 映像は、北原、橘、折本、南、桧山。あこがれるだけではいられなくなった世界で、まぶしすぎる先輩たちにも目をつぶることなく必死に食らいつこうとしている。「無限の可能性を信じて『変わりたい』ともがきながら」――。そんな思いをプロローグとした3期生のコーナー。過去の楽曲を再解釈しロックにアレンジされたパフォーマンスを武器に定期公演で研鑽を積んだ彼女たちは、『叫ぶしかない青春(22/7_the 3rd ver.)』そして『風は吹いてるか?(22/7_the 3rd ver.)』の2曲を通して一人ひとりの持ち味と一丸となったときの爆発力を見せつける。お披露目の場となった前回のアニバーサリーライブで緊張に顔を強張らせていたとは思えない7人の成長、そこにどれほどの努力があったのかは想像に難くない。

 結成時から在籍する唯一のメンバーであり、2021年に大切な仲間を見送ったこの会場に帰ってきた天城の映像は、やはり特別な意味を持って響く。「別れがこれほどつらいものなら、メンバーたちと距離を置いた方がいいのかもしれない」とさえ考えていた天城が「今は、ひとりじゃないって思える」と前を向き「そして、ここから10周年へ」と微笑みながら手を差し出した。ここで、『理解者』から『地下鉄抵抗主義』、さらに『何もしてあげられない』へと初期の〝ナナニジらしさ〟を凝縮すると共にかつての別れを思い出す楽曲が続くこととなる。思い出はいばらのように胸に絡みつくが、目に映るのは、少しずつかたちを変えながらも確かに受け継がれてきた〝核〟が熱く立ち昇る様だった。そうした高揚の末に迎えた本編ラストナンバーは、デビュー曲『僕は存在していなかった』。「色を持たない花」だと歌っていたナナニジが、たくさんの思い出を衣装にまとって咲き誇る光景は筆舌に尽くしがたく美しい。

 アンコールにもトピックは尽きない。昨年12月のアニバーサリーライブにて本会場での公演を発表し、冠バラエティ番組「22/7 計算外」で与えられた「富士山の麓からライブ会場まで、さまざまなアピールのしかたを自分たちで考え、たくさんの方々とふれあい、22/7をPRしながら移動する」という大長編企画「ROAD TO 東京国際フォーラム!ナナニジPR旅」のミッションを約半年間にわたってやり遂げたメンバーたち。その道中で出会った方たちからのビデオメッセージがスクリーンに流れ、泥くさい挑戦の日々を噛み締めていると……なんと、デビューからずっとナナニジの変化をそばで見守ってくれている番組MCの三四郎がサプライズ登場! 再び登場したメンバーたちは、静岡県三島市のマスコットキャラクター「みしまるくん」らといっしょに『YESとNOの間に』を踊る。そんなハートフルな空間も、内向的なイメージが強かったデビュー当初のナナニジからは想像もつかない未来のかたちだろう。結ばれた縁の数々を象徴するようにメンバーたちの髪や腕には服飾学校の学生さんたちと作ったシュシュが巻かれていたのだが、北原実咲が三雲の分までしっかりと身につけているところにもこみ上げるものがあった。

 ふいに今回が〝最後のアニラ(アニバーサリーライブ)〟であることを振られた麻丘は、しんみりさせたくない思いからか「言わないでよー」と困った顔で笑う。「初めて参加した2022年のアニラではもっと会場が広く感じたけど、今はそのときのように怖くはないです」と言って、見守ってくれているファンに感謝を伝えた。そんな後輩の成長に目を細めた天城も「PR旅を経て、みなさんがライブに来てくださることが当たり前ではないことをあらためて痛感しました。目の前にいる一人ひとりを大切に、感謝の気持ちを忘れず、10年目を共に歩みたいです」と素直な思いを語った。曲名とは相反する疑念をはらむ楽曲ながらも、それでも互いを信じる気持ち一つで歌われる『未来があるから』には、この日を締めくくるにふさわしい清々しさに満ちている。「ナナニジはこれからもみなさんときれいな景色をいっぱい、いっぱい見たいので、これからもよろしくお願いします!」。天城の言葉に続き、同じ思いのもとに集った頼もしい仲間たちも深々と頭を下げた。

 いくつもの出会いと別れの中で受け継がれてきた伝統と、目覚ましい成長を遂げた3期生たちを交えた革新、そして、ときには壁にぶち当たりながらもファンの声援を力に強く深く育まれてきた〝ナナニジ愛〟がステージへと昇華した祝宴の夜――。いよいよ迎える10周年イヤーには、どんな挑戦が待っているのだろう? 力強く踏み出したその先へ期待が止まない。

■22/7 ANNIVERSARY LIVE概要

会場:東京国際フォーラム ホールA
日程:2026年11月7日(土)
開場18:00/開演19:00

公演セットリスト

M0. Overture
M1. CALL & RESPONSE
M2. 絶対愛と必要愛
M3. 後でわかること
M4. 二つの道
M5. 理論物理学的 僕の推論
M6. あなたでなくちゃ
M7. スパシーバ!
M8. ANNIVERSARY LIVE 2026 スペシャルメドレー
(タチツテトパワー ~ 佐藤さん ~ 乳酸菌たち ~ 世界中で歌おうぜ)
M9. 可能星
M10. 純情な魔女
M11. 僕が持ってるものなら
M12. ロックは死なない
M13. 僕は今夜、出て行く
M14. シャンプーの匂いがした
M15. 曇り空の向こうは晴れている
M16. 叫ぶしかない青春 (22/7_the 3rd ver.)
M17. 風は吹いてるか?(22/7_the 3rd ver.)
M18. 理解者
M19. 地下鉄抵抗主義
M20. 何もしてあげられない
M21. 僕は存在していなかった

EN1. YESとNOの間に
EN2. 未来があるから

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