12月25日、先月プロレスラーを引退したタレントの赤井沙希さんが都内で『強く、気高く、美しく 赤井沙希・自伝』(イースト・プレス)の発売記念イベントが行われ、イベント前に囲み取材が行われた。
父と出会うことのなかった幼少期、スカウトからの芸能界デビュー、プロレスとの出会い、プロレスラーとしての愛と誇り、そして、これからの未来。今まで詳細に語られることのなかったその真意が初めて綴られている。本書における撮り下ろしカットや赤井沙希さん自身が印象に残った名試合のカットも掲載。本書のみでしか振り返ることのできない「プロレスラー赤井沙希ヒストリー」も収録。
自伝の内容を聞かれた赤井さんは「強く、気高く、美しくという言葉は、自分がプロレスをやっている時のモットーでもあるんです。自分が生まれた時から今まで本当にいろんなことをたくさん経験してきて、なかなか人が経験してこなかった思いもたくさんしていますので、皆さまが何か悩んだ時とかにヒントになったり、こんな変な人もいるんだと思ってもらえて、前向きになっていただけたらなと思っております」と話した。
自伝を出した経緯は「時期的に本当に引退ロードでスケジュールも厳しくて、最初お断りしようかなと思ったんですけれども、自分の半生が書籍となって形に残るという経験はなかなか誰でもできることではないので、自分の場合は割と特殊な家庭環境だったりとか、あとコンプレックスもたくさんあったりとか、リング上では強く、気高く、美しくをモットーにちょっと綺麗なキャラクターとして、見ていただけてることが結構あったので、実は裏ですごく泥臭くて、その考えに至るまでの経緯を皆さまに知っていただけたらなと思い、赤井沙希というプロレスラーがいたということを皆さんの頭の中に残したいなと思いました」と語った。
自伝の周りの反応を聞かれ「自分の引退試合が行われた11月12日にも先行発売という形で、会場での当日サイン会でお客様と触れ合う機会があったんです。すごくたくさんのお客様が列を並んでくださって、列の最中に読んでてすぐ読み終わったって方や、あそこのページが笑けたとかなんだあんなふうに思ってたんだとか、あれ誰のこと言ってんのかすぐ分かったよとか、そういう答え合わせが直接できたりしたのが楽しかったのと、SNSとかで読みましたっていう報告をたくさんいただいて、前向きになれたって方とか、あと沙希ちゃんを好きでよかったって言っていただけたりとか。身内に関しては家族には直接渡しまして、プロレスラーの関係者にも渡してはいたんですけど、全員には直接渡せなかったんですが、何人かは本屋さんで自腹で買ったって言われて、言ってくれたら渡したのにって言ってたんですけど、興味持ってくださって、本屋さんで買ってくださったりとかしてて、置いてあったよって報告してくれたりとか。身内のスタッフさんたちもみんな沙希ちゃんらしいねって笑ってくれてます」と答えた。
自伝を書くにあたって苦労した点はありましたか「生まれたときからの今までのことを書いていますので、そのときの記憶をたどったりとか鮮明にそのときの雰囲気とかを伝えるのに、そのとき感じたちっちゃい頃に感じた匂いだったりとか、自分の感情とかを説明できるようにしていて、口で話していると、あのときなんで幼いながらにあんな感情になったのかとか、今の大人になってやっと説明がつけることもあったので、そういう面では苦労というか、自分の中で答え合わせみたいな感じがしたので、苦労とは思わなかったです」と述べた。
今後の展望を聞かれた赤井さんは「プロレスラーは卒業したんですけれど、自分が今まで選手として団体を引っ張ってきていろんな芸能だったり、昔から家庭環境的にもいろんな経験をしてきたので、この自分がしてきた経験を、次は裏から支える側として、選手に光ってほしいなと思っていますので、選手として自分はここまでの命だったんですが、今の自分にできることって、そういう形でプロレス界を支えていくことかなと思うので、もっともっとDDTのみんなが輝くことによってDDT外のプロレス業界全体が発展していくと思うので、裏方としてあくまでも表には出ないように気をつけます。いろいろな誘いもあると思うんですが、そこはちゃんとけじみをつけないとプロレスラーの引退って、本当に引退ってすごく自分も言われるので、引退は自分の中で引退なので、ちゃんとそこは線を引きたいと思っています」とコメント。
来年の抱負を聞かれ「来年はやったことないことをやったり、今試合がないのでそういう意味の刺激がなくなってしまったので緊張したいですね。新しいことに挑戦したりとか緊張したい1年にしたいです。来年は舞台もあるので、芸能のほうでもアクションとかそういう面をまず基礎から習ってみたいなという願望があります」と話した。
最後に赤井さんは「今日はクリスマスなので、クリスマスという大切な日に私に会いに来てくださるお客様に対してのちょっとでも特別感。クリスマスを感じてほしいなと思って赤の衣装を着てきました。弱くて全然ダメダメな私を支えてくださって、本当に皆さんありがとうございます。プロレスラーとしては一つ区切りはつけたんですけれども自分自身、プロレスが今でも大好きですし、これからもどんどん大きくなっていってほしいので、裏方として支えていきたいと思っています。自分自身もこれからもっともっといろんなことを経験して、プロレス界に負けないくらい、いろんなことを楽しんでいって、皆さんにも新しい景色を見せたいと思っていますので、引き続きよろしくお願いいたします」とアピールした。
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