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chilldspot、初ワンマン『the youth night』ライブレポートが到着!

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撮影:井崎竜太朗

chilldspotが2021年10月3日、渋谷WWWにてワンマンライブ『the youth night』を開催した。約1年前に初のEP『the youth night』をリリース後、Spotify「RADER:Early Noise 2021」やYouTube Music「Foundry Class of 2021」に選出されるなど各所から注目を集めていた彼らにとって、この日が初めてのワンマンライブ。チケットはソールドアウトし、追加公演の日程も決定(11月18日)、すでにこちらもソールドアウトしている。今もっとも注目される若手バンドといえるだろう。以下、当日のレポートをお届けする。

客電が落ちると、天井のシャンデリアが白く輝くステージにメンバーが登場し、比喩根(Vo. & Gt.)による優しいギターのアルペジオが響く中ライブはスタート。比喩根の艶のある歌声をジャスティン(Dr.)のドラムが少しずつ盛り上げ、小崎(Ba.)のベースが奥行きを与えると、玲山(Gt.)のギターが歌うように鳴る。情感たっぷりに最初の曲を演奏し、一発でフロアを非日常的空間に誘い込んだ。

「みなさんこんばんは、chilldspotです、今日はよろしくお願いします」という比喩根の声に拍手が起き、シームレスに曲をつないでいく。前奏に一度ピークを持ってきたり、ブレイクを多用したりするなどのアレンジがふんだんにほどこされ、音源とは一味違うライブ感に満ちた序盤になった。彼らの演奏にはメリハリがあった。ポストロックバンドのような重厚な瞬間があったと思えば、次の瞬間にはベテランのジャズカルテットのような軽やかさを見せる。ジャンルを特定しにくいこのバンドは、ライブでこそ、その魅力を最大化させるらしい。

「夜の探検」「ネオンを消して」と代表曲を続けフロアをさらに温めると、未発表曲も披露。初めて聴く曲にもかかわらず、フロアからは自然とクラップが生まれた。この曲は、現時点におけるchilldspotの楽曲群でもっともポップな曲で、これまでの彼らのイメージを塗り替える可能性があるだろう。また、J-POPらしい楽曲も守備範囲にあることを示すエポックメイキングな作品だと言ってもいいかもしれない。単にウェルメイドという言葉を超えた、大きな可能性のある楽曲だった。

中盤ではフロアのクールダウンとともに1st Album『ingredients』の中から数曲じっくりと聴かせてみせた。どの曲もアレンジは派手だが、音が重なりすぎてうるさくなる印象はない。むしろ周到に引き算を重た結果、ひとつひとつの音の良さが際立つように演奏されている。「ネオンを消して」で歌われる内容のように、余計な着飾りは脱ぎ捨てられturn offすることで本当の姿が見えてくるような、そんなライブだ。

その後は、それぞれマイクを持って自己紹介からのMCタイム。事前にInstagramで募集していた質問に答えながら笑いを誘い、和やかな時間が流れた。また、来てくれたオーディエンスや関わってくれたスタッフにていねいに感謝を述べる場面もあり、特にジャスティンは、母親や先輩ミュージシャン、ドラムの師匠などあらゆる人に「面と向かってじゃ恥ずかしくて言えないので」と何度も頭を垂れるなど「ハートフルで情熱的(by比喩根)」な一面も見せた。

終盤は、玲山のハードなギターと小崎のベースが小気味良い「未定」、各パートのソロアレンジが光る「Groovynight」と繋げてこの日のハイライトを演出し、初のワンマンを明るく締めた。終演後にはフロアから長い拍手が鳴り響いていた。

楽曲やMVだけでchilldspotを知っている人は、彼らに対してクールなイメージを持っている人が多いかもしれない。たしかにそれはライブにおいても垣間見ることができた。初ワンマンとは思えない堂々としたステージ上での振る舞い。クールな楽曲アレンジ。いとも簡単そうに演奏する涼しい表情。ファッション含めた個性的で現代的なビジュアル。

しかし、こうしたものが彼らのほんの一面に過ぎないことがよくわかるライブだったのではないだろうか。現実の彼らは、時に情熱的に激しく演奏し、時に無邪気に楽しそうに演奏し、その演奏によって音源にさらなる奥行きと深みを与えられる音楽家集団だ。あるいは、お世話になった人たちにまっすぐに感謝を伝える素直な若者たちだ。そしてひとたびマイクを握れば、ゆるい雰囲気で場を和ますことも、ユニークなキャラクターで人を笑わせることもできる。そうしたさまざまな要素=ingredientsを発見するにはじゅうぶんすぎるほどの、大成功の初ワンマンライブであった。今後が楽しみな存在だ。

文・山田宗太朗

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撮影:井崎竜太朗


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