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9月14日開催・SOMETIME’S Presents“ANYTIME”のライブレポートが到着!

撮影:フクダ マナミ

音楽ユニットSOMETIME'S(読み:サムタイムス)が、8月25日(水)にリリースしたメジャー1stアルバム『CIRCLE & CIRCUS』の発売を記念し、9月14日(火)にリリースパーティ「SOMETIME'S Presents“ANYTIME”」を開催。同公演のライブレポートが到着した。

9月14日にSOMETIME’Sが「SOMETIME’S Presents “ANYTIME”」と銘打ち、SPENSRとEMPTYKRAFTを迎えた3マンライブを開催した。SOMETIME’Sとファンの再会の場であると同時に、ファン同士やバンドマン同士の再会の場でもあったこの夜。やはりSOMETOME’Sは広場のような存在であることを大いに実感させられた。

一番手はインストダンスバンドを自称するEMPTY KRAFT。アルトサックスの永田こーせーがSOMETIME’Sの音源やライブサポートを担当している縁での登場だ。ギター、ベース、ドラムに2本のサックスだけでもユニークな編成だが、ダンサーが身体表現で感情や物語を伝えるスタイルが新鮮だ。ソウル、ファンク、ジャズなどを基盤にサックスやギターでエレクトロニックなアレンジを聴かせる音楽的なレンジの広さはもとより、初見の観客も巻き込むダンスが強力。ダンサーとともにステップを踏みながらブロウする永田とHassy(T Sax)の自在な動き、タフなグルーヴを支えるリズム隊、三者三様のキャラクターを見せるダンサーと、見どころ聴きどころが満載。言葉=歌のないインストバンドの中でも、高いエンターテインメント性で楽しめる。ダンサーでMCの日野翔が「うちの永田があとでSOMETIME’Sに登場するかも?」とメンバー紹介の中で触れると、永田がサックス用のマイクで「そういうことは今言わないの!」と返し、さらに場が和む。高速サックス・リフとダンスが掛け合うラストの「rafaga」で白熱し、対バンの起爆剤の役目を十二分に果たした。

続いてはSOTAとTAKKIとはSOMETIME’S以前のバンド時代からライブハウスでの対バンなど、ともに成長してきた仲間であるSPENSR。シンガーソングライター兼トラックメーカーであるカヅキ_ウツミのソロプロジェクトだが、ライブはリズム隊にMPCプレイヤーやキーボードも加えたバンドセットでの登場だ。最新作『LOVE THERE』ではさとうもかやASOBOiSMをフィーチャーしたナンバーも注目されており、ネオソウルやエレクトロ、ヒップホップをかけ合わせたモダンなセンスが、フロアの空気をガラッと変えた。人気曲「Navy Slumbers」でスタートし、ほぼ煽らず、肩の力の抜けたステージングを展開。メロウでチル、それでいて楽器隊の熱量は高く、しっかり踊らせてくれる。MCではSOTAとTAKKIのことはSOMETIME’S以前のバンドから知っており、ウツミ曰くもっと早く売れるはずだと思っていたけれどいよいよ売れ始めたと、彼流のクールなエールを贈り、対バンへの誘いに感謝を示していた。

異なるカラーの2バンドを迎えたことからも、SOMETIME’Sの音楽的交流の幅の広さが伺えたところで、いよいよ本日の主役が登場。サポートはおなじみ冨田洋之進(Dr from Omoinotake)、佐々木恵太郎(Ba)、清野雄翔(Key/Pf)に新たにコーラスで柳澤陽香が加わった編成。TAKKIも位置に付いたところに、手を振りながらSOTAが登場し、「ようこそ!」の一声から「Slow Dance」でスタートするも、Aメロの途中でやり直すというハプニング。「やり直そう!」とSOTAが仕切り直し。ライブハウスならではの近さと、バランスのいい出音は彼らの曲の良さにスムーズに引き入れてくれた。続く「My Love」はフックのあるサビメロや、声を出せる状態になったらシンガロングしたい♪Oh,Oh,Oh,Oh♪など、声を出せないのがもどかしい。グッと夏気分に時計が巻き戻ったところに、音源では異彩を放つ「HIPHOPMAN」がナチュラルに接続される。TAKKIのオブリガートと清野のオルガンのリフも小気味いい。

最初のMCでSOTAがこの日無事にライブが開催できたこと、SOMETIME’Sチームの一員でもある永田こーせーのEMPTY KRAFT、ガラガラのフロアを前に仲間として活動してきたSPENSRを改めて紹介。そして、「「Slow Dance EP」のツアーは中止になったけど、あのEPの亡霊がさまよってるような気がしたから、もうアルバムツアーも始まるんだけど、「Slow Dance EP」のライブをやっておきたかった」という旨の説明も。

中盤は「Rain Drop」でSOTAと柳澤陽香のコーラスとピアノのみの場面が映えていたり、冨田のレイドバック気味のビートが粋な「HORIZON」など、馴染みのナンバーにさらに磨きがかかっていることを実感。そしてアルバム『CIRCLE & CIRCUS』の中でも早くも街鳴り人気No.1のバラード「KAGERO」も披露。日本語の美しさと素直なメロディにフロア全体が聴き入っていた。温かい拍手のあと、TAKKIが心に留めていたことを長いMCで吐露。ミュージシャンのことも医療関係者のことも考え尽くしたものの答えは出ないこと。コロナ禍以降、SNSで発信することが怖くなってしまったこと。お客さんと対面してライブをやれる場所があるならやろうと決意した理由の一つはこの1年半の間に大好きなバンドが解散したり、活動できていない後輩がいることの悔しさもあること。そして何より、自分たちは人に恵まれているという言葉がSOMETIME’Sを象徴していた。そんな切実な思いを知った上で鳴らされた「You & I」はSOTAとTAKKIの物語であり、彼らと人生のどこかですれ違う人の歌にも鳴り得る。テンポアップする演奏に自然に大きくなるクラップはステージとフロア、そしてフロア同士もつなげていた。

アンコールには永田&Hassyも加わり、ホーンがさらにバンドを彩る「Honeys」、そして温かみを増した「Morning」で凝縮されたステージが終了。アルバムツアーのプレライブが対バン形式である意味も十分に伝わったのではないだろうか。

文:石角友香(@ishizumi_yuka)
撮影:フクダ マナミ

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