「男はつらいよ」シリーズ最新作に観客総立ち! 万雷の拍手止まず! 山田監督「渥美さんに笑って褒めてもらいたい」

12月19日、映画『男はつらいよ お帰り 寅さん』のプレミア試写会が有楽町マリオンで行われ、山田洋次監督、倍賞千恵子、前田吟、吉岡秀隆、後藤久美子、池脇千鶴、桜田ひより、夏木マリが登壇した。

満員の劇場。シリーズ最新作『男はつらいよ お帰り 寅さん』の上映が終わり、倍賞千恵子さん、吉岡秀隆さん、後藤久美子さん、前田吟さん、池脇千鶴さん、桜田ひよりさん、夏木マリさん、山田洋次監督がステージに登場すると、大勢の観客のスタンディングオベーションが沸きあがり、盛大な拍手で迎えられました。

はじめに山田洋次監督より「皆さん今日はよく来てくださいました。50年かけてこの映画を作りました。そんな気持ちです。今日があるのはこの50年の歳月があったおかげです。ありがとうございます。」と映画を観たばかりの観客の皆様へ挨拶がありました。そして、寅さんの妹さくらを演じた倍賞さんは「先ほど監督が50年かけたと仰いましたが、本当に50年、長い時間をかけて「男はつらいよ」が出来上がりました。今日は皆さんとお会いできるのをドキドキしていました。ぜひ周りの方に宣伝していただいて、たくさんの方に観ていただきたいです。」と挨拶。続いて、さくらの夫 博を演じた前田吟さんは「博です。兄さん、満男が立派に活躍しました。さくらも大変喜んでいます。久しぶりに兄さんに会えたと。暮れは映画を見て国に帰ります。その映画の名はもちろん、『男はつらいよ お帰り 寅さん』皆さんありがとうございます!」とコメント。さらに、二人の息子で寅さんの甥である満男を演じた吉岡さんは「皆さん、寅さんにはお会いできましたか?23年振りだそうで、前作以降、映画館に行く足が遠のいてしまったという方、何度でも寅さんに会いに来てください。いつも撮影現場で渥美さんが見守っていてくれたからこそできた50作目です。感無量です。」と今の心境を明かしました。イズミ役の後藤さんは「すでにご覧になったという方たち、この作品は人間が得れうる、ありとあらゆる感情を引き出してくれる映画だと思います。今皆さんがぽかぽかあたたかい気持ちでいてくださることを願います。」と挨拶。

そして、本作でシリーズ初出演となった、満男の担当編集者 高野を演じた池脇さんは「私が小さい頃に親と一緒に観ていたこの作品に出させていただいて本当に光栄です。皆さんの大歓声を聞いて本当に感動してしまって。本当に嬉しく思います。」と涙ながらに話しました。同じくシリーズ初出演で、満男の一人娘ユリを演じた桜田さんも「撮影の中で先輩に囲まれて、毎日刺激的で勉強させていただきました。今皆さんの声援を聞いて、自分がこの作品に参加しているんだと実感しました。」と笑顔で話しました。イズミの母礼子役の夏木さんは「映画いかがでしたか?素敵な50周年に参加できて幸せです。山田組は、いつも演じるというよりも俳優として人間としてちゃんと観察できる組です。」と昔を振り返りながら話しました。シリーズ始まって50年、ついに来週新作が封切られるその心境について山田監督は「3、4年前に、これまでのシリーズから面白い・良いシーンを並べると面白い映画にならないか、と僕の親しい画家の横尾忠則さんから提案をされたことがありました。それで50本目が出来ると思いました。今の柴又のくるまやで、さくらさんと博、満男とイズミのこの四人を軸にして物語ができないかと考えました。出来上がってみれば、やはり渥美さんが主演なんです。出演者スタッフみんなの渥美さんへの思い、もう一回会いたいという気持ちがそのままこの映画に反映されていたと思います。映画のキャストクレジットの一番最初に渥美清の名前が出てきます。こんなこと今まで他の映画ではなかなかなかったと思います。この映画を、あの大天才の渥美さんに捧げました。この思いが皆さんに伝わると幸せです。」と新作、そして渥美さんへの思いを明かしました。

そして、シリーズ1作目から50作目まで同じ役を演じたことについて倍賞さんは「50年前に始まって50作目。長い年月が経ったんですが、吟ちゃんと柴又でカメラテストをやった時、お互いメガネをしてて。それを見て、本当に長い時間が経ったんだと思ったんですが、始まってみるとすぐ二人で夫婦に入れました。」と話し、前田さんも「博は優しくて真面目で不器用で。僕は博に人生を教わった気がしました。博さんだったらどう生きていくんだろうと。奥ゆかしく穏やかに生きていこうと教わりました。つくづく倍賞さんと一緒で良かったと思います。楽しくできました。」と長い歴史を振り返りました。すると倍賞さんも「とても楽しくできました。一作目の博さんから告白された時のフィルムを観ていてボロボロ泣いてしまいました。あなた素敵よ。」と前田さんに声をかけ、二人の長い年月をかけて築かれた関係性を感じさせました。

また、撮影現場の思い出について吉岡さんが「ラブシーンありました。空港での切ないシーン。監督が僕の背中を支えてくれていて、監督の大きな手のぬくもりは忘れません。」と撮影時のエピソードを披露すると、後藤さんも「そのシーンのリハーサル終えた後に、吉岡さんがボソッと『監督が後ろから押すんだよって』笑。他のシーンも甲乙つけがたいというか、どのシーンも印象深い思い出になっています。」とあたたかい現場の様子を明かしました。

さらに、第43作『男はつらいよ 寅次郎の休日』では、寅さんのマドンナ役として出演した夏木マリさん。「私は寅さんと一緒のシーンで、列車の中で愚痴を聞いてくださった寅さんがとても頼もしくて礼子としても心が動いたと思うんですが、あんな風に寅さんとこの映画を観られたらどんなに良かったかなと思います。またこの令和の時代にお正月でみんなで観てもらえるような映画で嬉しいです。」と、渥美清さんへの思いを合わせて語りました。本作でシリーズ初出演となった池脇さんと桜田さんのお二人。池脇さんは「私が小さい時から父親がシリーズが大好きで、家にライブラリーがあるんですけどこの前実家に帰りましたら、父が一作目のパンフレットを持っていてスッと取り出してきました。私は家族で観れる楽しい映画だと知っているけど、それを知らない方も多いから、笑ってホロリとできる、どの世代にも受け入れて頂ける映画だと胸を張って言えます。」と男はつらいよシリーズの魅力を語り、桜田さんも「私も映画を観て泣いて笑って、自分の感情がコロコロ変わることを実感できました。こんな感情になる映画は久々でした。この作品に参加できることが嬉しかったので、自分の世代の人たちにもここが面白いと感じて共有してもらいたいです。あと、大切な人と柴又へ出かけてそのゆったりとした街の時間を楽しんでほしいです。」と同世代へ向けアピールしました。

最後に、山田監督より観客の皆様へ「渥美さんが亡くなってこのシリーズが一旦終わりました。それから僕はいろんな作品を撮りましたけど、いつも出来上がった作品をどこかで渥美さんが観てくれているはずだと、そして褒められるといいなと思っていました。良かったよ、と彼が言ってくれるような映画を作りたいと思っていました。この作品こそ、渥美さんに笑いながら褒めてもらいたいです。」と挨拶がされました。

さらにこれまでの49作分のポスターを配した大きなバックパネルに50作目となる『男はつらいよ お帰り 寅さん』のポスターが嵌め込まれ会場からは最大な拍手が。たしかに寅さんがそこにいてくれるようなあたたかい空気に包まれ、イベントは幕を閉じました。

映画『男はつらいよ お帰り 寅さん』は12月27日(金)全国ロードショー

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